2022年12月15日木曜日

DEATH ”SYMBOLIC”

 

その後もリフォーム作業中です。

 

先週末、ようやくガスも開通し、風呂が使えるようにもなったので、

寝袋を持ち込んで、一泊してみました。

 

ここのところ、朝晩は結構冷え込みますが、

高尾に住んでいたころにマイナス5度なども経験していたので、

大丈夫だろうと高をくくっていました。

ですが、家具無し、エアコン無し、カーテン等も無しの

ガランとした部屋で寝袋だけではかなり寒く、

結局ほとんど眠れず。

 

吾妻ひでおさんの「失踪日記」という漫画で、

ご自身の失踪時エピソードとして、

山の中で野宿して寒さのあまりに、

ようやく眠りについても寒さに凍える夢を見た、

というのがありましたが、まさしく同じ体験をしました。

山の寒さ、古民家の寒さをなめてましたね・・・

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、

久々の愛聴盤紹介です。

 

記念すべき10回目の今回はDEATHの「SYMBOLIC」です。

 


私などがわざわざ紹介するのもおこがましいくらい有名な名盤。

このブログでは有名すぎるものは避けていく方針なのですが、

ここのところ毎日聴いていまして、

間違いなく「愛聴盤」ですので取り上げさせていただきます。

 

DEATH6枚目のアルバム。

発表は1995年。

 

最初にこのアルバムを聴いたのは大学生のころかな。

正直、あまりピンとこなかったのですが、

たまに取り出して聴いたりしているうちに好きになり、

今でも聴き続けているスルメ盤です。

 

DEATHはリーダーのチャックシュルディナーの死去による完全解体まで、

アルバムごとに成長を続けてきたバンドで、

黎明デスメタル~プログレとアルバムごとで性格が変わっていきますが、

いずれもしっかり軸が通っていて、

「今、チャックがやりたいこと」がぎっしり詰まっている。

そんな真摯、まじめさ、一本気、鍛錬が伝わってくる。

 

売れそうなこと、派手なことにちょこちょこ手を染めて

音楽性が変わるバンドとはわけが違う。

それゆえか、聴く側にしっかりと向き合う気持ちを抱かせる。

こういう音楽でありながら正座系ってそうそうありません。

DEATHのすごみであり、魅力だと思う。

※正座系・・・聴くときに正座したくなる重みのあるアルバム

 

このアルバムでは前作「INDIVISUAL THOUGHT PATTERNS」での抒情性導入を

さらに進めた印象があります。

抒情性といっても、いたずらに泣きを入れたり、壮大にしたりとかではない。

あくまでもチャック流、DEATH流であり、

だれにもまねできない独自のやり方。

 

特に7曲目「CRYSTAL MOUNTAIN」のサビリフは涙が出るくらいに綺麗です。

半音進行、ディミニッシュ、吐き捨てボーカルといった不穏要素が基本にありながら、

なんでそれらを組み合わせてこんなにきれいな音世界が作れるのか。

チャックの天才を思い知ります。

 

音楽の世界には早逝の天才がたくさんいます。

ジミヘン、ジムモリスン、アルバートアイラー、

マークボラン、コルトレーン、イアンカーティス、

クリフバートン、ジャコパス、スコットラファロ・・・

チャックや彼らがもしも生きていたらどこまで行ったんだろう。

 

DEATHの複雑で美しい曲を聴いていると、

そんな考えても仕方のないことを考えてしまいます。

 

チャックの命日は1213日だそうです。

少し過ぎちゃいましたが、合掌させていただきます。

 

 

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