2022年4月24日日曜日

299号

 

以前書きましたが、

今私が住んでいるところは山あいの峠にあたるところでして、

自然は豊ですが、目の前に国道299号が走っていて、

交通量はなかなかに多い。

信号のない道なので、飛ばす車、バイクが多く、その音がすごい。

 

平日はダンプ、トラックがメインだが、

週末となると昼間はツーリングのバイクやレジャーに向かう車、

夜はローリング族や珍走団が爆走する。

 

もともと、今の家には長く住むつもりはありません。

この土地(飯能)に永住したく思っているのですが、

まずは一度住んでみることで実際の感覚を知っておきたく思い、

今の家を借りました。

永住先は旧家を購入してリフォームするつもりなのですが、

工事期間の拠点としても近くに住んでいると都合がいいですし。

 

そういう意味では、田舎の国道沿いに住むことのデメリットを

身をもって知ることができてよかったというところなのですが・・・

 

 

土日は日中のツーリングバイクも結構な爆音で走っていく。

自分の住んでいる町を離れ、

仲間たちと一緒に緑の多い中を走るとなれば、

気も大きくなるでしょう。その気持ちはわかります。

ただ、田舎ですが、ここにも老人も赤ん坊も病人も住んでいます。

気が大きくなってエンジン全開にする前に

想像力を働かしてもらいたいものです。

 

夜の走り屋の類は論外。

自宅、家族の家の近くで同じことができるのか。

少し考えれば迷惑行為であることはわかるだろう。

深夜にレースごっこをやるよりも、

日中にちゃんとしたサーキットで走ってはどうだろうか。

その方が腕を磨けるんじゃないかと思う。

 

そして珍走団。

私はインドア派のオタクな思春期だったので、

よくわからないが、彼らなりに思いがあるのだろう。

「夜の校舎、窓ガラス壊して回った」的な気持ちなのだろうか。

 

前から思っていましたが、この歌は何とも情けない。

「支配からの卒業」というのなら、日中に支配者たちとしっかり向かい合え。

夜中にこそこそガラス割って何になる。

その行為は卒業ではなく、負け犬への入学だ。

       

 

夜中、爆走する車が去り、静寂が訪れると、

その音に遮音されていたカジカガエルの大合唱が聞こえてくる。

大きな音を出さず、普通の速度で走れば、

この美しい合唱とともに走ることができるのに。

もったいない。

 

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そんな睡眠不足な日々ですが、

ライブが1週間後に迫ってきました。

 

このライブ以降、またしばしライブが途切れますので、

よろしければこの機会にどうぞ。

 

会場の場所からしますと、

車でお越しのお客さんがほとんどかと思います。

運転は爆音厳禁でお願いします。

 

 

2022年4月20日水曜日

U. "RESET ZERO"

 

愛聴盤紹介。

今回はU.”RESET ZERO”です。


 

90年代末期ごろ、私が入り浸っていたライブハウス高円寺20000ボルトで、

ドローン音を導入して新たな音楽を作ろうとする動きがあったように思います。

(単純に私がそういう音楽が好きなのでそう感じてただけかもしれませんが・・・)

 

例えばBORISはフィードバック、E-Bow、ウェーブドラムを使って、

彫刻の庭はディジェリドゥ奏者を交えて。


私も積極的な実験には至らないまでも、自身のバンドで

心地よいフィードバックの出し方について研究したりしていました。

倍音間のある持続低音。

その魅力を知り、いろいろな演奏方法を模索しておりました。

 

そんな折、京都のU.の10インチEP ”RESET ZERO”に出会いました。

ハーモニックボイスがドローン、キーボード的な持続音として使われる唯一無二の音楽。

 

発売は95年ですので、

私がドローンに興味をもった上記時期より数年前の作品です。

こんな音楽がすでに、しかも近くにあったのかと驚きました。


 

ハーモニックボイスなんていう言葉はないのかもしれませんが、

通低音を発しながら、口、のどの形によって

倍音感を操作するホーミー的な唱法です。

ホーミーほど明確に別音程が聞こえるわけではないので、

区別の意味でこういった呼称をさせていただきました。

なんというか、声にフィルター、ワウをかけているような感じで、

持続音としての音楽表現のみならず、呪術的な雰囲気もあります。

 

このEP以前のU.はジャンク的な曲調ながら、

どこか和風を感じる、独特の音楽性でしたが、

そこにこの唱法が乗ることで、

さらなる奥深さ、怖さみたいなものが漂います。

 

変化を恐れず、異端になることも恐れず、

自分(たち)の中で鳴る音楽を具体化すべく、

表現の形を革新していく。


「プログレッシブ」というのは

こういう音楽、こういう姿勢を言うのだと思います。


当時、彼らの音楽に出会ったことで、

私の音楽観、作曲観が変わり、

挑戦への欲求みたいなものはその後の私の中にずっと根付いています。

そんな思い入れみたいなものも手伝って愛聴盤になってます。

 

聴いたことのない方には私の文章力ごときじゃ、

どういう音楽なのかわからないかと思います。

1曲同時期の曲が挙がっているのを見つけましたので

以下にリンクを貼っておきます。

この曲のエンディングでもハーモニックボイスが聞かれます。

(これ挙げてるの、ナスカカーの中屋さんですね・・・)


 

今回紹介しているEP RESET ZERO”でも

この曲の別ミックスバージョンを収録しています。

また、他の曲ではさらに積極的にハーモニックボイスが導入されています。


今回の記事ではハーモニックボイスに焦点を当てて書かせていただいていますが、

そもそも曲が素晴らしい。シンプルで深く、類が無い。

作曲のすごさは次作のアルバム”LINE"で結実します。

そちらもいずれ紹介できれば、と思っています。

 

このEPCD化されておらず、レコードは廃版になっていますが、

たまに中古盤を見かけます。

気になる方はぜひぜひ探してみてください。

きっと新たな音楽に出会えます。

 

なお、昨年発売させていただいた私のアルバム“EARWIG”で、

このEPに収録されている“KANALIA”をカバーさせていただいています。

独特の唱法をE-BOWを使うことで表現すべく挑戦しています。

結果的に全く別物になっていますが・・・

 


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さて、告知させてください。

先日の記事にも書かせていただいておりますが、

 

51日に久しぶりのライブをやります。

深谷初上陸させていただきます。


 

 

 

よろしくお願いします!



2022年4月17日日曜日

音楽の場所

 

先日の記事にて告知させていただきましたが、

久々にライブをやります。


 

DAYBREAK+DENY ONESELF企画

BURST THE LOCAL

5月1日(日)深谷CITYBOY

 

出演

DAYBREAK

DENY ONESELF

DUSTPAN

POCKET

TABLE

斉藤新

ヒゲとちょんまげ

 

開場 14:45  開演 15:00

1000円 ドリンクチャージ無し

 

 

DAYBREAK石浦氏にお誘いいただきました。

 

彼とはここ最近じっくり話す機会があり、

ライブ、活動への考え方などをシェアする中で

今回の企画についても聞いていまして、

そのときから興味深く思っていました。

 

開場はもともと食品自販機が並ぶドライブインのような場所だったらしく、

駐車場広さはかなりのものです。

その後、カラオケドライブイン(?)のような形を経て、

現在のような自由度の高いライブスペースに至ったようです。

ローチャージでDIYなライブ活動を志向する、

石浦氏のスタンスにぴったりの場所です。

 

コロナ以降、世間をみても、音楽活動の形はまだまだ以前のようには戻っておらず、

そのままの形にはもう戻らないんじゃないかな、とも考えたりします。

 

変わっていく先が理想的なものであれ、そうじゃないものであれ、

続ける人は音楽を続けていくことでしょう。

ただ、ただ周りに流されるばかりではなく、

それぞれが自分の考える音楽活動の形というのを

世に出せていけると素晴らしい。

 

今回の企画は彼なりの世間への開示かと思います。

「回答」とか「主張」とかではなく、あくまでも「開示」。

こういうものは変にアピール、力説するのではなく、

ただただ動くこと、続けることで示すものである方がいい。

 

私も自分の音楽の形、活動の形を考え続ける日々です。

いずれ何らかの形で開示していきたく思います。

 

 

さて、引っ越し後の環境にもすこしずつ慣れてきましたので、

練習も再開しています。

 

以前、練習環境を求めていろんなところで試したことがありましたが、

今はここです。

 


近くの河原。

水鳥やアメンボ、小魚、鯉と一緒に練習中。

 

51日のライブでは、

新曲中心のセットリストで臨むべく、

練習中です。

 

 

 

 

2022年4月8日金曜日

SAINT VITUS "CHILDREN OF DOOM"

 

久々に愛聴盤紹介です。

 

今回はSAINT VITUS”CHILDREN OF DOOM”です。

 


私が音楽に目覚めたのは高校生の時で、

きっかけはブルーハーツでした。

そこからパンクロックにのめりこみ、ハードコアに至りました。

 

当時はメタル全盛時代。

周りの友達もメタルファンばかりでした。

ですが、私にはメタルの構築感が何となく好きになれず、

天邪鬼的にメタルは聴かずにいました。

 

そんな折、友人に「これなら好きかも」として貸してもらったのが

KREATOR”TERRIBLE CERTAINTY”

自分の持っていたメタル観を覆すような、

パンクロックにも通じる荒々しさに完全にノックアウトされました。

 

こんなにかっこいい音楽に出会う機会を自分から閉じていた

聴かず嫌いだった自分を反省し、以降はメタルを聴きまくりました。

THRASH METALだけでなく、古典的なものから、

様式美的なものまで貪欲に聴いていくうちに

どんどんメタルヘッドになっていきました。

 

 

当時、メタルのジャンル細分化が進行していて、

いろんな耳新しいジャンル名が出てきました。

ジャンル名を聴くと、どういう音楽なのか想像するだけでワクワクし、

いろんなメタルサブジャンルを聴きあさっていきました。

そんな中で聞こえてきたジャンル名が”DOOM METAL”

もう響きだけでかっこいい。

 

そんなDOOM METALにカテゴライズされる中で、初めて聴いたのが、

SAINT VITUS”CHILDREN OF DOOM”でした。

 

意外なことに、このアルバムは日本盤が発売されていまして、

さらに意外なことに、私の地元の小さなCDレンタル屋さんに並んだのでした。

喜び勇んで借りましたが、最初の印象はよくありませんでした。

こもり気味な音像、適当感の強いギターソロ、全体に漂うルーズな雰囲気。

ですが、不思議なことに聞き続けているうちにどんどん引きこまれていきました。

 

特に「Mr.適当ソロ」ことデイブチャンドラーのワウワークが好きです。

ワウ半掛けと言えばマイケルシェンカーが有名ですが、

私の中ではやはりデイブチャンドラー。

何を狙ってやっているのかわからないワウワークが癖になります。

(ほめてます。)

 

SAINT VITUSのボーカルというと、

WINOやスコットリーガーが思い当たりますが、

このアルバムでは元COUNTRAVENのクリスチャンリンダーソンが歌っています。

彼はこのアルバムだけですぐに解雇されてしまいますが、

私は彼の歌が大好き。

ぬるっとしててドスの利かない鼻声ハイトーン。

(ほめてます。)

 

そしてこのジャケも最高です。



どうすればこんなにイヤなジャケが作れるんだろう。

「絵が得意な中学生が丁寧に書きました」みたいな髑髏に後光が差すという

ここまで雰囲気ゼロなジャケは類を見ないのではないかな。

(ほめてます。)

 

 

この記事を書くに当たって久々に聴きました。

ぼーっと聴いてたら、ついつい「かっこいいなぁ・・・」とつぶやいてました。

でも何がかっこいいのかが説明できない。

いろいろ書きましたが、やっぱり私にとってDOOM METALはこれなんです。

最高にかっこいい。

 

そういえば、ドライブするときにSAINT VITUSを聴かせた妻が

つけた異名が「DOOM界のVENOM

 

うーむ。いいこと言う。

 

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さて、ライブ告知です。

 

 

 

 


DAYBREAKの石浦御大に声をかけていただきました。

氏らしい開拓精神にあふれる企画で、

企画構想を聞かせてもらった時点から気になってました。

 

開場、なかなか面白そうです。

ちょっと都心からは遠いですが、時間帯も早いので

遠足気分でお越しいただければ。

 

よろしくお願いします。

 

2022年4月1日金曜日

引っ越し完了

 

先週末、引っ越し完了しました。

 

前回の記事に書きました通り、

セルフ引っ越しでしたので、何度も以前の家と往復することになりました。

 

移動中は音楽を聴きながら運転。

私の車は日産のパオという車種でして、80年代の車です。

当時、子供ながらにこの車にあこがれて、

大人になったら乗りたいと思っていました。

 

今乗っているパオは2代目。

ele-phant時代は機材が多かったので軽のワンボックスに乗っていましたが、

その前にもパオに乗っていました。

 

そんな愛すべきパオなのですが、

古いのでブルートゥースはおろか、CDプレイヤーすら搭載されていません。

カセットテープのみです。

 

移動の度にカセットテープコレクションからいくつかを車に持ち込みます。

この作業、懐かしくて楽しい。

 


引っ越し中よく聴いたのが、高校生の頃にラジオから録音した

LED ZEPPELINのライブテープ。

ラベルをレタリングしてあったり、雑誌の切り抜きを貼ってあったりと我ながらかわいい。

当時は音楽に飢えていたので、ラジオでライブなどが放送されると、

こうしてテープに録ったりしたものです。

 


 

さて、そんなこんなで

今週から今までよりもさらに山に近い環境で過ごしています。

今まで住んでいたところも結構な郊外でしたが、

さらに民家は少なく、日中散歩しても人と会うことはまれ。

朝の空気も最高に素晴らしいです。

 


ですが、ちょっと問題が・・・

 

家の前は国道でして、飯能から秩父に抜けるにはこの道しかないので、

結構交通量があります。

そこは納得しての移住だったのですが、

夜になると走り屋が来る。これは誤算でした。

 

深夜に大きな音を出しながら爆走していきます。

いわゆるローリング族というやつらしく、

家の前を通ったあと、数分するとまた戻ってくる。

そのたびに起こされ、睡眠環境はかなり悪い。

 

自分でカスタムした車、バイクの最高速を出してみたいという気持ちはわかりますし、

高速走行の快感もわからないでもない。

ただ、静かに走れ。

静かに走るなら事故を起こさない限り、勝手にしてくれていいので。

 

まぁ、今の家には長く住む想定ではないので、

とりあえずは我慢しながら付き合っていくしかないかな。


もしくはいっそのこと、私も愛車パオで参戦するか。

カセットテープ聴きながら。