2019年12月25日水曜日

年の瀬


クリスマスも終え、今年もあとわずか。

来年のことを言えば鬼が笑うなんて言いますが、
来年頭に連続でのイベントが控えていますので、
ちょっと告知させてください。

すでにSNSなどでご覧になった方もいるかと思いますが、
2010年1月にABNORMALS
2月にNILOMETERで企画をやります。




まずはABNORMALS



126日(日)
ABNORMALS PRESENTS
HOLY BLIND
下北沢シェルター

12:00 OPEN
12:30 START
1500yen +1D

出演
ABNORMALS
Rocky & The Sweden


新作も絶好調のRocky & The Sweden
サシのライブです。

Rocky & The Sweden、実は彼らが結成直後のころに
Bucket-Tの企画で出演していただいたことがある。
ハードコア重鎮のスーパーバンドってことで、
びくびくしながら共演させていただいた記憶。

今回は自分のバンド史上で2回目の企画招致。
痛快なスピード感とフックある楽曲。そして迫力の演奏。
すごく楽しみ。

ABNORMALSも久々のロングステージで臨みます。
会場は下北沢シェルター。
しかも昼。
ライブ終わってもまだ日曜日。
楽しみましょう。



そして2月にはNILOMETERの初企画です。



28日(土)
NILOMETER PRESENTS
SUNRAIN BLACKOUT
阿佐ヶ谷天

19:00 OPEN
19:30 START
1500yen +1D

出演
NILOMETER
CALQUE


こちらはカルキとのサシライブです。

カルキとも思えば長い付き合いだ。
Bucket-Tのころ、まだ3人編成だった彼らの企画に呼んでいただいたのが最初で、
以降、何度か企画に出演いただいており、
ele-phantではスプリットも出させていただいた。
今回、NILOMETERの初企画ってことで、
出演をお願いした次第。

ギター、ドラムのデュオゆえのシンプルながらも
癖のある楽曲。
息の合った確実な演奏が魅力です。

そんな緊張感ある演奏を阿佐ヶ谷天っていう
「生」な環境で。

ちなみに2020年のNILOMETERは
ちょっと思うところがあり、
コンスタントに企画をやっていきたく思っています。
よろしくお願いします。


そんなわけで2020年は年始から活発。
お楽しみにどうぞ


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今年もいろんなとことでいろんな人たちと共演させていただき、
いろんな人たちに見ていただき、有意義な音楽生活を送れました。

皆様、ありがとうございました。
2020年もABNORMALS、NILOMETER
よろしくお願いします。


よいお年をお迎えください。








2019年12月14日土曜日

一指拳の極意


小学生のころ好きだった漫画に
鉄拳チンミというのがある。

舞台は中国(っぽいところ)、拳法の習得を目指すチンミ少年が、
いろいろな事件や人物に出合う中で、技を磨き、成長していくという話。

漫画ならではの多種の謎拳法が出てくるが、
そんな中に「一指拳」というのがある。
これは相手の攻撃の瞬間に合わせて、
一本の指で相手を押し、相手のバランスを崩すことで自滅させるという
合気道のような技。

なぜ一本指なのかはよくわからないが、
指だけで相手を吹っ飛ばすというところにインパクトがある。

一本指で相手のどこを押すか。
それを知るには相手の動きと一体になる必要がある。
この技の極意として、
掌に小鳥を乗せ、飛び立とうとする瞬間に掌を下げ、
飛び立つ足場をなくすことで飛ばせないようにするという修行法が出てくる。
小鳥と一体になり、動きをつかむのだ。

これを習得すべく、チンミは不眠断食の行で意識を研ぎ澄まそうとする。
だが、一向に習得できず、むしろ体が弱り、集中力が落ちる始末。
そこに師匠が教えるのは
「無心」になり、小鳥の動きを見るのではなく、感じ取るというもの。
ブルースリーの”Dont think.Feel.”に近い感じだろうか。

チンミはこれにより極意を習得し、
最終的には村を襲う狂暴なグリズリーを一本指で吹っ飛ばす。
いくらなんでも上達しすぎかと思うが。

男の子たるもの、修行シーンを見れば憧れて真似したくなるものだ。
ご多分に漏れず、小学生の私もハートをつかまれ、
「無心」の極意に挑戦したが、
その不可能に気づき、「無心」というものの意味がわからなくなった。

というのも、「無心」になろうとするとき、そこには「無心」を目指す意識があり、
この時点ですでに「無心」ではない。
無心になろうとする限り、無心になれないのだ。
つまり、意気込んだ時点で「無心」は遠ざかる。


そもそも「無心」とはなんだろうか。
西田幾多郎の「善の研究」に純粋経験という言葉が出てくる。
言葉になる前の知覚、経験のようなものを純粋経験と呼び、
生死を賭した山登りで思考なく足場を選んだり、
音楽家が体に染みついた演奏を行う際に
指が勝手に動くような場面を例示している。

確かデカルトの言葉だったか、
人は同時に二つのことを思考することができないとあったかと思う。
上記の純粋経験の瞬間、同時に多数のことを処理、実行している。
これは思考ではなく無思考、無意識での作業だ。

もっと身近な例を挙げれば、歩くとか食べるとかいったごくごく普通の行為も
同時進行で数えきれないほどの行為が同時進行している。

中国のことわざで、ムカデが自分の足の動きを意識した途端、
動けなくなってしまったというものがあるが、
同時進行している無意識群は意識では精査できない膨大なものだ。
こういった行為群が「無心」というものなのかもしれない。

禅では「無心」になることを一つの指針にしている。
禅は知るものではなく、体験するものだという。
ここには言葉にした時点で無心から遠ざかるという意味もあるのかもしれない。

また、禅は普段の生活の中にあるという。
これも「無心」が無意識の何気ない行動のなかにあることを
示唆しているのだろう。

純粋経験の瞬間、意識は不在であり、
忘我の行動となっている。
これは気持ちのいいもの(快感につながるもの)だと思っている。
というよりも「意識」を持ち続けるということがしんどいものであり、
その逆説といったほうがいいかもしれない。

なにかに没頭したり、没入するのは、
意識的な意識の喪失であり、そこに快感と幸せを感じる。
創作、仕事、演奏のように能動的な場合も、
ライブ、コンサート、展示、映画のように受け身の場合でも、
没入、ひいては「無心」は気持ちのいいものだ。
・・・こうして考えている時点で無心からはどんどん遠ざかるんですけどね。

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さて告知です。



 MAD3のレコ発でABNORMALS出演させていただきます。

もう明後日の話です。

今年のライブはこれで最後です。
乾杯いたしましょう!











2019年12月5日木曜日

先週末のこと


先週末はABNORMALSNILOMETERで連続ライブ。
金、土、日 3日間の日記。


1129日(金)

この日はオールナイトイベント
新宿ロフトでABNORMALS

仕事のあと、職場の恩師の勇退パーティで、
水天宮のホテルへ。
二次会は行かず、そそくさと退却。

22時ころ帰宅し、着替えて楽器を持って新宿へ移動。
日付が変わるころに新宿ロフト入り。

メンバーの到着を待ち、機材搬入。
共演バンドの演奏を見ながら出演を待つ。

AM320 ようやく出番。
体力限界気味でしたがステージに立つと何とかなるもんです。
というかむしろ絶好調。
無事、演奏を終える。
深夜だというのにお客さんも元気。
好評いただけてなにより。

ライブ後、軽く飲んで、機材の片付け、
明け方にロフトを後にする。


1130日(土)

すでに明るくなるころに帰宅。
AMは仮眠。

自宅大好きなので、寝ているのがもったいない。
無理して起きる。

庭の畑を耕したり、
機材の調整、読書などして過ごすものの、
2100過ぎに気絶するように就寝。


121日(日)

この日はNILOMETERで西荻PITBAR。
VERITAS CONC.753枚目アルバムのレコ発に出演させていただく。

ベリコンとはele-phantを時代に共同企画もやったこともある仲。
NILOMETERでは初の共演となる。

この日はベリコンも楽しみだが、
噂のLAメタル SHOTGUN PLAYBOYZも楽しみにしてた。
というのも、ここのギターは元LORIMOPの池田君なのだ。

95年にBucket-Tを始めて、最初に友達になったバンドがLORIMOPだった。
しかも池田君とは同い年ということもあり、おたがいのライブにいったり、
お気に入りのカセットテープを交換したりしたものだ。

彼は昔からほのかにチャラいところあったが、
まさかLAメタルにたどり着くとは・・・

久々の邂逅。話が盛り上がる。
近況、昔話、機材話、そして健康話。
この辺、年齢がにじむ。


そして開演。

NILOMETER2番手で演奏させていただく。
この日が今年最後のNILOMETER
思えば今年最初のライブも3月にPITBARでした。
同じ会場で今年最後というのも縁かと思う。

バンド形式が多い中でのソロ演奏となりましたが、
ご好評いただき、ありがたい限り。

そしてSHOTGUN PLAYBOYZのライブ。
おお。面白かっこいい。
シャレでやっているようでそれだけじゃない本気が伝わってくる。

ちなみにリーダーであるベースさん、
まさかの元DOTのコーキ氏でした。
こちらもBucket-T時代に何度か共演させていただいて以来。

暗くて重いスラッジからの転身。
「すごい振り幅ですね」と声をかけると、
「ある意味スラッジでしょ」との回答。
うーむ、わかるようなわからないような。


人のライブを見るとき、
自分とあまりにも違う見せ方、人生に触れて考えさせられることがある。
例えば武闘派のHCとかド派手なパーティメタルとか。
ひょっとしたら自分にもこんな生き方もあったのかなぁ、なんて漠然と考えるのだ。

彼らの演奏を見ていてもそんなことを思った。
同い年で同年キャリアの池田君だからこそ余計にそんなことを思う。

演奏後、声をかけると
「斉藤君も本当はこういうのやりたいでしょ」といわれる。
ははは。よくわかるもんだ。
やらないけどね。


イベント最後はベリコンの演奏。
アルバムを発売し、各地で発売イベントを経てのこの日。
さすがに脂の乗った演奏。
リズム隊の安定感がいいかんじ。

彼らのライブはいつもお客さんが楽しそうなのが印象的。
そんな温かい雰囲気の中、イベント終了。

 終了後、軽く飲みながら、
そういえば池田君から
「終演後に記念撮影しよう」なんて言われてたな、と思い出し、
周りを見渡すと、酔いつぶれて寝ている彼を発見。
相変わらずだ。