2025年4月23日水曜日

温泉で考えたこと

 

先々週末、無事「のうてんふぁいらⅣ」開催できました。

改めまして、関係者の皆様

出演のSISTER PAULTHE DEAD PAN SPEAKERS

お越しいただいたお客様、ありがとうございました。

 

前回の「のうてんふぁいらⅢ」同様、
すごくいい空気のイベントになったと自負しており、

初期から掲げているテーマである“居心地のいい空間をつくる”は
今回も達成できたように感じています。

 

反面、いろいろと課題も見えてきています。

よりよいイベントにしていくべく、今後も精進してまいります。


 

 

さて、2か月連続での企画を終え、

先週末は打ち上げとして、

妻と二人で新潟 越後湯沢に一泊旅行にいってきました。

 

といっても、高級旅館でゆっくり‥とかではなく、

昭和なファミリーホテルでの一泊旅行。

 

スキーシーズンも終わり、オフシーズンに入っているので、

ビジネスホテル並みの価格で泊まれます。

しかも越後湯沢ということもあり、大浴場は温泉です。

 

実は今回泊まった宿は仕事でも宿泊したことがあります。

上記の通り、オフシーズンであれば、ビジネス並の金額で利用できるので。

ただ、仕事で来たときとは全然趣が違う。

 

仕事で来た時は

会社のスマホ、ノートPCを持ち、時間に追われながら日中を過ごし、

夜は面白くもない接待酒を飲み、翌朝も早朝からメール処理・・

常に過去を見返し、未来(今日明日)に
やらなきゃいけないことを考えながらの一泊。

まぁ、楽しめるわけがない。

 

でも今回はPCもスマホも持たずの宿泊、

当然時間があまるのですが、

妻と話したり、温泉に長湯して過ごす。

 

哲学者の西田幾多郎先生は

自分を考えるところが「現在」だ、とおっしゃっています。

追って追われる生活の中では「現在」はないがしろになっていく。

 

なにするでもなく湯につかっていると、自分の体に気づきます。

温まっていく足先に気づいたり、こわばっている背中に気づいたり、

深呼吸して入る息、出る息を感じたり。

そして「現在」に立ち戻ることができます。

 

これは坐禅も似たところがあり、

例えば、長時間の坐禅で足がしびれて痛むことを

「普段無視されている足が存在を主張しているのだ」と表現したりします。


道元禅師は坐禅を安楽といい、

臨済禅師は何も慮らず、何も考えなくていいと言います。

「ただここにある」

これは現在を感じるということなのかもしれない。

 

過去を反省すること、未来を見越すことももちろん必要でしょう。

でも、現代社会はそればっかりを重視しちゃっているかも。

そして、それをうまくこなせることをスマートであるとして祭り上げる。

タイパだのコスパだの、なんでも数字に置き換えて、

横文字並べて自分で自分を追い詰めていく。

あーあほくさい。

 

ほんとうは「現在」を生きることが大事であり、

結果、それが過去、未来の見え方も変えることになるはずです。

 

そんなことを考えながら、湯に浸かり、

リフレッシュしてきました。

 

改めて自分の音楽、活動について考えたりもしています。

そんな中、SISTER PAULのススムさんから

私の音楽には青空を感じるとして、
海外でのバスキングへの挑戦をご提案いただきました。

バスキングとは要するに大道芸、ストリートライブです。

 

思えば、私は海外での演奏を経験したことがない。

50歳の今年、そんな未経験に飛び込むにはいい機会なのかもしれない。

 

なんてことを考えて、いろいろ模索したり、

ふつふつと盛り上がっております。

 

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ライブ告知です。

詳細は未定だったりしますが、

以下のライブ予定がございます。

 

518日(日)  西横浜エルプエンテ

78日(火)   秩父スタジオJOY

720日(日)  京王堀之内TIMETOKYO

 

詳細が明確になり次第、改めて告知させていただきます。

 

宜しくお願いします!



 

2025年4月8日火曜日

のうてんふぁいらⅢ日記

 

ここのところ、仕事の方でいろいろと想うところがあり、

ブログを書くタイミングを失っておりました・・・

すみません。

 

と、最初から言い訳になってしまいましたが、

先々週末(329日)、「のうてんふぁいらⅢ」無事開催できました。


今回はそんな「のうてんふぁいらⅢ」日記です。

個人的な思い入れ濃厚+長文な記事になります。そのおつもりで。

(しかも写真なし・・・)

 

 

昨年までの「のうてんふぁいら」は地元飯能で開催しておりましたが、

今回は隣町の秩父での開催。

と言いますのも、飯能にはドラムセットをガンガンならせる会場がなく、

今回はロックバンドを集めてのイベントにしたかったので、

秩父の音楽スタジオ“スタジオJOY”での開催とさせていただいた次第です。

 

当日は昼の会場入りでしたので、

自宅出発は10時半。

我が家から会場までは峠道を1時間程度といったところ。

出演者には悪いですが、地元企画なので移動が楽です。

 

途中で秩父のおにぎり屋さん「松村食堂」でおにぎりを関係者人数分購入。

このおにぎり屋さんは我々夫婦の最近の一押し。

前日に仕入れておいた地元の名栗饅頭とともに、

出演者、スタッフ向けのケータリングとします。

 

会場のスタジオJOY2階がバースペース、

3階がスタジオという作りになっているので、

2階で妻の作品展示と物販を行います。

会場入りして、JOYの皆さんと挨拶を済ませ、設営開始。

初めての会場なので、設営は手探り。

物販位置を考えたり、ケータリングを準備したり・・

ここが楽しくも時間に追われて少し緊張する。

 

そうこうしていると出演者が会場入り。

DAYBREAKは八王子、SISTER PAULは杉並、FLOATERSは横浜から。

皆様、遠路お疲れ様です・・・

 

会場を選ばず活動する猛者ばかりなので、

個々のサウンドチェックは無し。

出順的に最初のバンドとなるDAYBREAKのみセッティングを兼ねて

軽く音出ししてもらう。

 

私も何度か経験がありますが、

スタジオライブでは基本的に演者でPA的なこともするのが通例。

ですが、スタジオJOYでは特にお願いさせていただくでもなく、

当たり前のように店長のノリさんがPAをさばいてくださる。

レコーディングエンジニアもなさっているだけあって、
何も不安を感じさせないPAさばき。

本当にありがたい。

 

 

そして開場。

 

1番手は私です。

久々のBRIAN ENOカバーも含め、530分のステージ。

 

演奏中、客席側を見ると、

気心の知れた出演バンドたちと

地元でお世話になっている方々が目に入る。何とも不思議な感じだ。

 

昔の私だったら、この感じをあまり前向きにとらえられなかったかも。

でも、今はこの形がすごく自然であり、本当にありがたい。

万人には楽しんでもらえないと思い込みながら音楽やってたって

大したものじゃないだろう。

どんなに尖った表現だとしても、
閉鎖環境でしか胸をはれないようじゃそこまでだ。

 

 

2番手はDAYBREAK

リーダーの石浦さんとは30年前からの付き合いだ。

Bucket-Tの初期に何度か企画に呼んでいただいたりしていたが、
その後は距離が開き、
コロナ時期に邂逅。

お互いの活動指針、スタイルに意気投合し、今にいたります。

なんだかんだで、企画に呼ばせていただくのは今回が初めて。

 

彼らと一緒に活動する中で、

我々夫婦は刺激を受け、
企画をやるなら絶対に声を掛けたいと思っていました。

 

そんな想いが伝わったかどうかはともかく、

この日のDAYBREAKは絶好調。

 

MCでベースのコウスケ君が会場である秩父までの道のりで

自然の中を移動し、高揚するとともに、
この道のりもライブなのだと感じたとの旨を話す。

我々夫婦もDAYBREAK企画で宮ケ瀬湖畔地などに赴くときは

移動から楽しいし、それが一連で「その日」です。

その感じを彼らにも味わってもらえたなら、すごくうれしい。

まぁ、終演後の打ち上げではリーダー石浦氏は秩父がすごく遠かったこと、

 朝が早かったことを延々ぼやいていましたが(笑)。

 

 

3番手はSISTER PAUL

妻がアートワークやデザインなどでご一緒させていただいており、

私もデュオバンドの大先輩として、ele-phant時代に影響を受け、

企画にお呼びいただいたこともある。

 

カバー3曲を含む30分のステージ。

以前のディストーションバリバリのSISTER PAULもカッコよかったが、

昨今の穏やかな音作り(と言ってもずっとトレモロが
かかりっぱなしでかなり奇抜)もすごく味がある。

 

シスターポールは本当に不思議なバンドです。

宇宙人のようでありながら人間的で、

やさしいのに暴力的、

永遠に続くようで刹那的。

 

冒頭に書いた通り、ここのこころ仕事の方でいろいろと考えることがある中、

「心に火をつけて」でのお二人の歌声に泣きそうになる。

うむ。決めました。燃やしてしまおう。ぼうぼうと。

お二人の言う通りに。

 

シスターポールには次回の「のうてんふぁいらⅣ」にも出演いただきます。

凄く楽しみです。

 

 

そして最後はFLOATERS

 

リーダーのモッサ君ともかれこれ長い付き合いだ。

REDWOOD BLUESINSIDE CHARMERNEPENTHES

ドゥームロックまっしぐらに活動してきた彼。

そんな中FLOATERSはスラッジよりの音楽性となっている。

彼は泣き曲を作らせてもうまいが、ゴリゴリのリフ曲もいい。

 

とにかく3人とも上手い。

ハイテクとかではなくて上手いのだ。

凄く説得力のある演奏です。

 

私は過去にドゥーム、スラッジ、ストーナーロックに
近いところで活動してきました。

ですが、あまりそれらの音楽を聴かない。

というのも、これらのジャンルっておおむね形が明確になっているので、

新しい形が生まれてこない(きにくい)のだ。

結局、BLACKSABBATHKYUSSIRON MONKEYSLEEPなど、

昔のバンドで十分だという気持ちになってしまう。

 

でもFLOATERSは新しいことがちゃんとできている。

そしてそこに自覚もあるように感じる。

今後、彼らはどうなっていくんだろう。

ずっと見ていこうと思います。

 

 

そして終演。

終演後はお店で軽く打ち上げしてから帰宅。

 

DAYBREAKを見て「俺もまたパンクやりたいな」

SISTER PAULを見て「またデュオバンドに挑戦したいな」

FLOATERSを見て「また重い音楽やりたいな」

そんな3タテなバカ感想をいだきつつ帰路につきました。

 

なお、翌日の日曜は夫婦で後夜祭として

埼玉の名チェーン店「ぎょうざの満州」で豪遊。

ここのところ小食だった妻がかなりしっかりと食べていました。

「脳天壊了」していたのでしょう。

 

 

さて、次回「のうてんふぁいら」は実は今週末なのです。

次回は今回に続いてのSISTER PAUL

THE DEAD PAN SPEAKERSにお越しいただきます。

 

次回も楽しい空間になるはずです。
皆様、おこしくださいませ。