2025年6月16日月曜日

子供の描く絵

 

最近、妻が子供向けの絵の先生を始めた。

 

昨年まで働いていた学童保育の中で、

子供たちに絵を教えてきていて、

退職後、お母さん方に請われる形で絵の先生として復活した感じだ。

 

2週に一度くらいのペースで地元の市民会館で子供たちと一緒に絵を描く。

帰宅後、子供が書いた絵を見せてもらったりもするのだが、

これがすごい作品だったりする。

 

もちろん技術はつたない。

デッサンとかクロッキーとか骨格とか・・

そんな言葉を持ち出したらお話にもならない。

だが、そんな言葉では語れない魅力にあふれているのだ。

 

 

以前、姪の書いた絵にも同様に感動したことがあった。

子供たちは技術ではなく、

見えたまま、思うままに絵筆をふるう。

 

大人になるにつれ、そして「絵画」について知識が深くなるにつれ、

それっぽいものは簡単に書けるようになるが、

逆に言うと「それっぽいもの」ばかりを書くようになっていく。

 

 

これは音楽も同様だ。

子供のころは思うままに口ずさんだり、
手を叩いてリズムを作ったりしていたが、

音楽の先生に諭されたり、音楽理論を身に着けていく中で、

徐々に自由は失われていく。

だって大多数が認める「答え」がある世界になっていくわけですから。

答えを追い求め、答えしか弾かなくなっていくのは必然だろう。

 

そんな不自由をなんとか打破できないものか。

知識を蓄えてしまった以上、もう子供の心には戻れないのか。

マタイの福音書のとおり
「幼子に戻らなければ天国に入ることはできない」ということなのかな。

演奏に自由を求めるたびに、そんな思いに苦しんでいたりする。

 

 

以前参加したフリーインプロのオープンマイクで、
ある大御所ギタリストの方が

○○っぽい(例えばJAZZぽい、ROCKっぽい)ものを弾くと

場を制限してしまうから控えた方がいい、といった旨をおっしゃていました。

実際、フリーインプロの場で共奏者が○○っぽいプレイを入れてくると、
ちょっと意識してしまったりする。

 

私もフリーインプロの場ではできるだけ
○○っぽいものを弾かないようにしていますが、

ちょっとまてよ。それはそれで縛りなのでは?

ご見解に賛成しつつも少し腑に落ちない自分がいました。

 

 

日本フリージャズ、フリーインプロの第一世代と言われる巨人の中で、

井野信義さんというベーシストがいらっしゃいます。

私は井野さんのファンでして、

よくライブにうかがわせていただいています。


井野さんはフリー演奏中、

時折、身にしみ込んでいらっしゃるであろう、

4ビートのウォーキングベース的なものを弾かれたりする。

これは「○○っぽい」に属する行為ですが、氏の演奏には自由を感じる。

これはどういうことなのか。

 

きっと井野さんにしみついた演奏が
意図なく流れ出しているからなのだろう。

「ここでちょっとJAZZっぽい雰囲気でもいれてみるか」
で弾いているのではなく、

無心で演奏する中で無意識に漏れ出ている。

子供が音や絵を楽しむように。

 

知識を持ってしまった末でも
自由になるための手がかりがここにあるように感じます。

どうすればその境地に行けるのか。

 

実は答えはわかっているんです。

毎度こういう話になるとこの答に行きつきます。

「とにかく続けていく。」

 

身につけてきた知識も、ずっと続けていく中で

いつか何も考えずに
自由を演奏できるようになれるのだと思う。

「知識」ではなく「血肉」とする。

そのためにはとにかく演奏し続けるしかないだろう。 


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さて、告知です。

 

7月は2本のライブがございます。

 まずはこちら。




7月8日(火)

秩父スタジオJOY

w/

BOOTCAMP (U.S)

sift


start 19:00
1500yen +1d


アイオワからいらっしゃるBOOTCAMPの日本ツアー、

秩父場所のサポートとなります。


そしてその後はこちら。


7月20日(日)

URON ALPHA #9

京王堀之内timetokyo

w/

ANANAS

TECHNOCRACY

QUILL

THE EARTH TEMPLE

GRIND SHAFT

Communicates

xonto

YOUNG FOREVER

don horror


open 12:50
start 13:10

900yen +1D


昨年末に参加させていただいたURON ALPHA

2回目の参加です。


宜しくお願いします!