今月、珍しく2つの展覧会を見てきた。
まずは損保美術館で「山下清展」。
素晴らしかったです。
特にお若いころの貼り絵作品が好みでした。
有名な「花火」では感動で涙が出ました。
すごく混んでて、しんどい思いもありましたが、
見に行ってよかった。
そして、もう一つは三井美術館で「明治の超絶技巧展」
明治時代の精密工芸品を集めた展示会。
過去にも開催されていた展示会でして、
その時は見に行けなかったものの、
その時の図録をヤフオクで入手して眺めるにつけ、
いつか実物を見たい、と思い続けていました。
・・・ですが、実際に展示を見て、
正直なところあまりガーンとくるものには会えなかった。
いや、もちろんすごいです。
特にあこがれの安藤緑山氏の作品などは
見ていて釘付けになりました。
ですが、大半の作品は
「へぇ。すごいなぁ。」という、
文字にすると何とも不遜な感じになってしまうような感想だった。
比べるものではないですが、山下清展での衝撃、感動は味わえなかった。
工芸品ゆえに芸術とは違う、とかいうことではないです。
どんなものでも、人が作ったものは
どこかで芸術に転化するものだと思っていますし、
実際、安藤緑山氏の作品は「芸術」として受け取りました。
ですが、その感じを持っている作品は少なかった。
特に今回の展示では明治時代のものばかりではなく、
現代の作家さんの作品も並んでいたのですが、
それらからは明治時代のものたちよりもさらに薄味に感じられました。
(にもかかわらず、芸術であることをアピールするみたいな、
作意についての文字説明がくっついていたりするからさらに冷める・・・)
さて、話がすこし変わりますが、
先週末、義理の母の喜寿お祝いにて
妻の実家に行ってきた。
義兄夫婦、姪にも久々に会った。
姪は小学校1年生。
家では何か紙があれば夢中で絵を描き続けているらしい。
義兄は過去にBucket-T/PIGMENスプリットのジャケをデザインしてくれた人物で、
妹である私の妻も絵描き。
義兄、妻、姪と絵描きの血が流れているのだろう。
そんな姪の絵を見せてもらって驚いた。
ちょっと感動的に素晴らしいのだ。
もちろん技巧はつたないのだが、
とにかく熱い。
なんというか「これが描きたい」がほとばしっているのだ。
結局こういうことなんだと思う。
「これを表現したい!」をどれだけ作品に込められるか。
それを無意識にやっている山下清さんや姪の作品は
だからこそ心に響くのかもしれない。
音楽もきっとそうだろう。
心に届く作品かどうかは
「うまい下手」とはまったく別問題。
昔から思っているのですが、
「うまい」よりも「すごい」でありたいものです。
なかなか達することはできないのですが・・・
まずは久々のベリコン企画。
そして、その翌週の12月9日には
地元名栗のクリスマスコンサートなるイベントで演奏させていただきます。
こちらはまだフライヤーなどないのですが、
追って上げさせていただきます。
さらに、11月にもう一本予定が入ってきました。
そちらも追って詳細を上げさせていただきます。
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