2024年になり、
気が付いたら「あけましておめでとう」の時期が過ぎてしまいました。
年明け早々から大きな天災や事故の報道が続き、
あまりおめでたい気分ではなくなってしまったというところもあるのですが、
ようやく今年1つ目の記事を書かせていただきます。
昨年から読譜の勉強を続けており、
いくつかのコントラバス向け譜を読み込み、練習しております。
具体的には、クラシックの定番「シマンドル」と、
JAZZの定番「レイブラウンベースメソッド」を練習していますが、
最近はWEB上で見つけた、バッハ「無伴奏チェロ組曲」のコントラバス譜も練習中です。
いまさらですが、バッハってすごいですね。
(50前のおじさんが何言ってんだというかんじですが・・・)
ele-phantをやっていたころ、
少ない音構成でコード感を出すことに苦労し、
山際さん(割礼、血と雫、ソロ)に相談したところ、
バッハを勉強してみたら、とおすすめいただいたことがある。
その時はいくつかの曲を聴いてみるだけにとどまったのですが、
こうして自分で弾いてみると、おっしゃっていたことが改めてわかってくる。
チェロという、単音で弾くことが多い楽器むけに作られた組曲なのに、
しっかりとコード感がある。
また、JAZZ、ロック以降のコード概念が生まれる前に作られた曲なので、
使われている音が私の感覚からすると不思議だったりする。
それでいて「異音」とか「外れた音」という感じがしないのも面白い。
クラシックのすごい人はこの曲をどうやって弾くのかな、と思い、
適当にYOUTUBEで探し、この動画を見ました。
うーむ、凄い。
不勉強でこの方を存じ上げないのですが、
凄い演奏です。
当たり前ですがアコースティック楽器ですので、
コンプ、イコライザー、リバーブなどでのドーピング、味つけは無し。
(レコーディング、編集では若干掛けているかもしれませんが・・・)
それなのにこの表現力。
若いころ、クラシックの奏者に対し少しうがった見方をしていました。
「楽譜」という「答え」があるのだから、
凄いのはあくまでも作曲者(バッハ)であって、
演奏者は一定レベル以上ならば誰でも同じなんじゃないか。
そんな低レベルなことを考えていました。
でも、この演奏を見てまったく的外れな考えだったと
改めて思い知りました。
「楽譜」は「答え」ではなく、
「譜面に書かれていること以外はせず、その中で最高の演奏をしなさい」という指示書でもある。
決められた型のなかで最大限に自分を表現する。
実は1個1個の音の在り方をしっかり掴んだうえで、
それを最大限に表せるように丁寧に演奏しているように聴こえます。
確実な演奏力を持っていることは大前提でしかなく、
それ以上のものを望むならば、さらに厳しく楽譜と自分に向き合う必要がある。
こうして至ったこの演奏はこの方にしかできないもの。
バッハを素材とした固有の芸術作品だ。
「丁寧に演奏する」
当たり前のようで実は難しいのかもしれません。
どちらかというと勢いで演奏しがちな自分には丁寧さが足りない。
今年はこれをモットーに稽古していこうかと思います。
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