2年前に郊外に引っ越してきてから、
家庭菜園的なものをやるようになった。
と言っても、本格的なものではなく、
小さい庭の一部を耕して、数種の種を植えている程度のものだ。
収穫に固執することもなく、
種を植え、芽が出て、葉が伸びる。
そんな過程を日々見ているだけでも、
憩いであり、学びがある。
いうなればそれが目的であり、収穫であったりする。
もちろん、食べられる程度に採れるとそれはそれでありがたい。
自分で育てて、地元の空気、庭の土で出来た野菜は不思議とおいしい。
だが、たいていはその前に虫に食べられてしまう。
本当にいろんな虫が来る。
アブラムシ、エカキ虫、毛虫、芋虫、バッタ・・・
さらには野良猫が糞をして、
それを埋めるために土を掘り返して苗を倒していくこともある。
こうして野菜を作ってみるまで知らなかった虫もいる。
ヤトウムシ、ヨトウムシがそうだ。
彼らはヨトウガの幼虫で芋虫なのだが、
名前の「夜盗」の通り、昼間は畑の土の中に隠れていて、
夜になると出てきて葉を食べる。
朝起きて畑を見ると、昨日有ったはずの葉、芽が無くなっているのだ。
その存在を知った時、面白い習性に感心しつつ、
その習性にたどり着いた進化について考えた。
人間の耕作文化とともに進化していったのかと、一瞬考えたが、
そんなわけもあるまい。
おそらく、昼間に葉をついばんでいると、小鳥に狙われるので、
夜中に食べるようになったのではあるまいか。
ヤトウムシは鳥や人から隠れて夜に行動する。
でも、鳥と人で大きく立場が違う。
鳥はヤトウムシを食べようとしている。
人はヤトウムシと野菜を取り合っている。
ヤトウムシにとって、人はたかだが競争相手。
鳥の方がよっぽど脅威だ。
にもかかわらず、ついつい自分たち(人間)に対抗するための進化なのではないか、
などと思いあがったことを考えたりする。
人なんてそんなもんだ。
今朝もヤトウムシと競争しながら、そんなことを考えた。
さて、告知です。
先日の記事でも書きましたが、
ひさびさにライブをやります。
11月13日(日) 国分寺モルガーナ
”DENY THE END vol.7”
同日、新作アルバム、シングルも持参予定です。
よろしくお願いします。
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