2025年5月27日火曜日

海外路上ライブ用アンプ模索記

 

先日の記事に書きました通り、

秋にオーストラリアへのバスキング遠征を検討しています。

 

バスキングなんて言うとかっこいいが、

要は路上演奏、大道芸。

以前にも何度かやったことがありますが、

海外では初めての試みとなる。

 

というか、私は海外でのライブ経験がない。

BORISCOFFINSCHURCH OF MISERYなどなど。

先輩や友達が海外進出する中、

いずれ自分にもそんな機会がくるかな、なんて甘っちょろいことを考えていたら、

50歳になってた。

そろそろやらないともう本当にそんな機会は無さそうだ。

そんなわけで本格的に考え始めた次第です。

 

 

路上演奏となると、

楽器、周辺機器(エフェクター等)の他、

電池式のアンプが必要になる。

 

以前に記事に書きましたが、

電池式アンプはJBLEONONEというものを5年ほど前に購入し、

過去の路上演奏はこれでやってきた。

また、フィールドレコーディングや野外での練習にもこれを使っており、

音量、音質、低音感ともに問題なし。



 

ただ、その分デカくて重い。

近所を手持ちで運ぶには全然問題ないレベルですが、

飛行機で運んで海外へ、というのはちょっときつい。

これが入るキャリーバッグとなると、
爆買い外国人ばりの特大バッグが必要。

たかだか数日の遠征なのに
1か月滞在サイズのバッグで、ということになってしまう。

 

なので、ここ1か月ほど、もう少し小型の電池式アンプを探しており、

いくつか試す中でようやく結論が出ました。

 

前置きが長くなりましたが、今回はそんな電池式アンプ模索記です。

当ブログで不人気ジャンルである機材記事になりますが、

どなたかの参考にでもなれば幸いです。


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私の演奏はベースソロではありますが、

必ずしも低音域に偏ったものではなく、

まんべんなく音域が出るアンプが望ましい。

そんなわけで上述のJBL EON ONEのように
PAアンプを主機材としていた次第でもあります。

まんべんなく音域が出るとなると、
いわゆるオーディオ用のアンプでも問題がない。

 

昨今はBLUETOOTHスピーカーがはやりで、

調べてみると、かなり小型ながら大出力のものも多々見つかります。

しかも中国製でかなり安価。

 

そこで、まずはそういった大出力BLUETOOTHスピーカ―を
楽器用アンプとして使うべく

試してみました。

 

購入したのはこちら。

XDOBOという謎メーカーのBLUE TOOTHスピーカー



 

超小型ながら60Wという大出力。

しかもお値段6880円。

 

音量は問題なし。さすが60W

低音感は弱いですが、まぁこのサイズを思えば我慢できる。

ギグバッグに入るサイズなわけですし、

そのメリットを考えるとある程度音質は
犠牲にしてもいいかな、という気持ちになる。

 

ですが、残念ながら致命的な問題がありました。

レイテンシーがすごいのです・・・

 

入力に対し、出力がワンテンポ遅れる。

生演奏できないレベルの遅れです。

 

若いころ、完全に癖のないアンプを求めて、

オーディオ機器のAUX入力を使って練習していた時期がありましたが、

そのころと違い、最近の機器はレイテンシーが仕様なんですね。

まぁ、音楽を流すだけなら入力と出力に
時間的ズレがあっても何も気にならないですしね。

 

そんなわけで、XDOBO BLUETOOTHスピーカーは却下。

音量は十分なので、BGMに使用したり、

カラオケパフォーマンスなんかであったら問題なさそうですが、

私のソロ演奏には向かない。


ちなみにXDOBOってどう読むんだろ。

クスドボ?なんかメタルバンドっぽくてかっこいい。

VOIVODとかNIGAROBOみたいな。


最後にこのXDOBO、電源を入れると、

天部の縁が虹色に光ります。


 

 うーむ。下品。

これも却下の理由の一つだったりします・・・



さて、次に試したのがこちら。

ROLANDMOBILE CUBE AC

 


MOBILE CUBEROLANDのポータブルアンプシリーズで、
数種ラインナップがあるのですが、

比較的低音域を考慮したアコースティックギター用の
ACモデルを購入してみました。

 

ポータブルアンプというだけあってかなり小型軽量。

ストラップのせいもあって、ハンドバッグみたいです。

出力5Wとのことだったので音量面を不安視していたのですが、問題なし。

ロックドラムやツインギターとアンサンブルは無理ですが、

ソロなら学校の教室くらいだったら
十分鳴らせちゃうんじゃないかなっていう感じ。

しかも安心のROLANDであり、

慣れ親しんだ操作系で安心感があります。

 

ただし、筐体の軽さゆえに音量を上げると、

筐体が負けて音にコシがなくなってくる。

あきらかに筐体が音圧を受けきれていない。

寝かせたり、上に重りを置いたりすると、少し良くなりますが、

それでも音に迫力がない。

 

弾き語りなどであれば十分路上演奏できる音量であり、

音質も良好なのですが、

私のような音楽には向かないかな。

そんなわけで残念ながら却下。

 

 

最後に試したのは

BOSSDUAL CUBE BASS 

ここにきていよいよベースアンプです。

 


さすがBOSS

音量、音質は問題なし。

低音感、音圧はJVL EON ONEに劣る印象ですが、

筐体サイズ、重量を考えたら、すごい低音です。

 

特に音量はすごくて、マスターボリューム9時くらいで

弱くなった私の耳にはしんどいくらいの音量。

 

しかも小型軽量なので、

これなら小型のキャリーバッグや

なんならリュックサックでも運べる。

 

強いて難点を上げると、バッテリーが内蔵式ではなく乾電池なので、

取り換えがめんどくさかったり、予備が必要だったりしますが、

まぁ、小さい問題です。

 

 

ちなみに、一般にバッテリー式アンプの代表格と言えば

BOSSCUBE STREETⅡが一番に挙がるかと思いますが、
私は今回試していません。

 

というのも、DUAL BASS CUBECUBE STREETは重量が同じながら、

筐体サイズはDUAL BASS CUBEの方が小さい。

また、ここにたどり着くまでに
「低音感」を得られないことに泣かされていましたので、

”ベースアンプ”の方がいいだろうと考えた次第です。


DUAL BASS CUBEの凄さを踏まえると、

きっとCUBE STREETⅡも完成度の高いアンプなんだろうなぁ。

いつか試す日が来るかもしれません。

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こうしてアンプ問題はクリアです。

 

後はベース本体問題です。

愛機リッケンバッカーを持っていきたいところなのですが、

もしもの事故(破損、紛失、盗難など)を考えると、不安です。

また、フライトケースで運ぶとなると、

異国の地での手持ち移動がしんどい。

 

そんなわけで小型軽量のベースを模索中です。

こちらも追って記事にさせていただきます。

 

 

 

2025年5月24日土曜日

マッキーさんのドラム

 

先月の「のうてんふぁいらⅣ」で

SISTER PAULTHE DEAD PANSPEAKERS
共演をしていただきました。

以降、デッドパンのドラム長谷川さんと2回お会いする機会があり、

SISTER PAULドラム、マッキーさんの演奏にうけた衝撃について
熱弁いただいています。


 

マッキーさんのドラムは確かに独特で衝撃的です。

ですが、長谷川さんが衝撃を受けたのは、

一般的に目が行く「椅子の高さ」「ファッション」などの外観でも、

「音の大きさ」「スタミナ」とかでもなく

「ビート感」だそうだ。

 

あんなビート感を持ったドラマーはそうそういないとして、

憧れ、羨望にちかい感情を熱弁なさる。

曰く「あんなドラムをたたきたい」。

 

長谷川さんはスーパードラマーです。

私としてはいつか一緒に音を出してみたいドラマーの筆頭格だったりする。

また、あんまりこういうことを声高に言う人じゃない。

そんな人からここまでの言葉が出るなんてすごいことだ。

 

私もマッキーさんのドラムは大好きです。

でも、たぶん長谷川さんは私とは違う次元の何かを見ている。

それを表現できるベストな言葉が「ビート感」ということなのだと思いますが、

正直なところ、何をさしているのかいまいちわからない・・・

そして、改めて考えてみると
私がマッキーさんのドラムが好きな理由もいまいち言語化できない。

 

 

一昨昨日、早稲田でSISTER PAULのライブを見てきた。

妻がライブペイント+展示でSISTER PAUL企画イベントに参加するということで、

平日ながら、最初から最後までイベントを拝見、拝聴してきました。

 

上述の長谷川さんの言葉があり、

いつもよりマッキーさんのプレイが気になる。

長谷川さんが感銘を受けているのは何なのか。

私が惹かれているのは何なのか。

 

 

閑話休題

 

私は大学時代にドラムを叩いていたことがある。

と言っても大それたものではなく、学生のコピーバンドレベル。

それでも一時は結構熱心に練習していた。

 

ドラムを叩いていて自分なりに実感していったのは「リズムの構成」。

例えば4ビート。

ハット、ライドを4回刻み、

1,3回めにバスドラムを踏み、

2,4回でスネアを打つ。

ドラム演奏はこのように分解され、
どんなに複雑なリズムやオカズフレーズも同様に分解可能であると理解した。


座標のように時間軸の適所に音を置いていく。

その「置く」場所が正確であること、ペースが一定であることが

「いいリズム」である。そんな風に考えていた。

 

その後、卓録をやり始め、

ドラムトラックの打ち込み方法を覚える中で、

その意識はさらに強まっていきました。

ドラムトラックは完璧な座標配置が望ましい。

そうしないと、その後のウワモノの録音がやりにくくなってくる。

 

また、ベースをレコーディングするにあたっても、

同様に確実に座標上に音を置いていくことが望ましい。

 

結局、どの楽器でも「座標通り」がベストであり、

そして、それをできるのが
「うまい」プレイヤーであることだと思い込んでいった。

 

 

 

マッキーさんのドラムは必ずしも座標通りではない。

かと言って座標が無視されているわけではない。

マッキーさんの「タイム感」「リズム感」の中で確実に演奏されている。

微妙にスネアが溜まったり、バスドラがわずかに喰ったり・・

その独特な塩梅によってマッキーさんならでは、
SISTER PAULならではのビートが生まれていく。


いや、たぶんそんな解析は無用で、

ただただ「マッキーさんが叩く」 

それによってマッキーさんのリズムが作られているのだ。


 

私は即興音楽が好きです。

その面白さは「人を見ている」ことにあるかも、
過去記事に書かせていただきました。


この「人」は即興などのフリーフォーム演奏には比較的顕れやすいが、

アンサンブルが(ある程度)固定するロックのような
音楽性になるにつれて顕現しにくくなる。

 

ロックドラムではいたずらに「人」を押し出してしまうと、
ウワモノが付いていけなくなってしまう。

だからこそ座標通りにたたくことが理想だと思っていたのですが、

マッキーさんのドラムは「人」がダダ洩れしつつ、
リズムとして成立している稀有な例なのだと思う。

こんなことできる人はそうそういない。

 

デッドパン長谷川さんが「ビート感」と表現したものが、

ひょっとしたら私のいうところの「人が出ている」なのかもしれない。

 

 

現在、私がやっているソロ演奏は

ルーパーによってのライブ多重録音ですが、

その際、座標通りが必須となる。

 

最初に録音するフレーズが座標を外してしまうと、

次に弾き重ねるフレーズも同様の座標外れをしていかなくてはいけなくなり、

その後にも何層も音を重ねることはすごく難しくなってくる。

 

実はそこにこの演奏方法の不自由を感じていたりもする。

もっと、自由に演奏できないものか・・・



必ずしも座標通りじゃなくても、 

「人」がダダ洩れていても、リズムが成立できる。

いや、それどころか普通以上の固有のリズムを作り上げることができる。

そんなマッキーさんのドラムを見ていると、
自分ももっと自由にやれる気がしてきます。

 


 動画で見てもすごいけど、

実際のライブほどは「人」が伝わらないな。

気になる方はぜひぜひSISTER PAULのライブに足を運んでみてくださいませ。

 

 


2025年5月7日水曜日

GW日記

 

GWが終わりました。

皆様、どんな日々をお過ごしでしたでしょうか。

 

私はと申しますと、

毎年と変わらず、ちょっとした外出、練習、読書、坐禅の日々でした。

 

今回はそんなGWの日記です。

 

 

52日(金)

 

この日は旗日ではないのですが、

有給を取り、お休みいただきました。

 

実はわたくし、仕事を辞めることにしまして、

休みが取りやすい状況です。
(昔から特に休みが取りにくいわけでもなかったですが・・)

今の仕事は18年続けておりましたので、

辞めるにはなかなか思い切りも必要だったのですが、

いろいろと想うところがあり、決断した次第。

 

辞める理由など、ここで詳しい話を書いてもしょうがないので控えます。

今後については地元で何か仕事をさがせたらなぁ、などと考えてはいるものの、

基本的にノープランです。

まぁ、何とかなるでしょう。

 

お休みを取ったとはいえ、特に何するでもなくぼんやり過ごす。

5時に起きて坐禅90分。

読書したり練習したり。

 

夕方、駅の方に出ていた妻を迎えに行きがてら、

大雨の中、所沢のハードオフまで買い物に行く。

 

前回記事に書きました通り、海外でのバスキングを検討しており、

その機材として、できるだけ小さく、
そこそこ音量の出るバッテリー式アンプを探してます。

 

バッテリー式アンプは以前記事に書いた、
JBLのものを持っているのですが、

海外に持っていくとなるとちょっと大きいので、
もっと小さいものを検討しており、

ROLANDMOBILE CUBEを試してみたく、

同店に中古在庫があるのをネットで見かけ、買いに行ってきた次第。

 

このほかにもバスキングに向け、
バッテリー式アンプはいろいろ試していたりします。

その辺はいずれ記事にまとめようかと思っています。

21時就寝

 

 

53日(土) 憲法記念日

 

いよいよGW突入といった感じで、

山に囲まれた我が家の近所は

川遊びやらキャンプやらツーリングやらで騒がしい。

いつもは基本的に無音なだけに余計に騒がしく感じます。

 

人が多いから、というのでもないですが、

この日は外出せず。

 

5時起きで坐禅90分。

河原で練習などして過ごす。

前日の大雨で川の音も大きい。

 

なんかにぎやかな一日。

21時就寝

 

 

54日(日) みどりの日

 

5時起きで坐禅1時間。

 

昼間は隣町の秩父方面へドライブ。

小鹿野の十輪寺というお寺で開催された花まつりを見に行く。

 

十輪寺のご住職は若いころのバンドをやっていらしたとのことで、

花まつりでは音楽ライブも開催される。

 

いわゆる「お寺のお祭り」という感じではなく、

マルシェイベント、ライブなどがお寺というオープンな環境で開かれるという

かっこよくいうとフェス的な趣き。

 

ライブの出演陣も本格的でして、

昔から名前を知っているような演者さん(TASKEさんとかマリヤ観音とか)や、

地元にゆかりのバンドが出演。見ごたえ十分です。



写真は「山本恭子さん+馬野ミキさん」という出演者さん。
ガットギター?クラシックギター?をスラップ交じりに弾くスタイルが印象的でした。
いろんな人がいるなぁ。

帰宅後、20時就寝

 

 

55日(月) こどもの日

 

5時起きで坐禅1時間

 

この日は電車で練馬方面へ。

父の墓参りの後、実家に訪問して母と昼食会。

仕事を辞める報告などする。

 

夕方は母校である、武蔵大学の方まで歩き、

ついでに数年前にできた古書店snowdropさんを訪問。

 

私の在学時代は江古田にはたくさんの古書店があったのですが、

いまではほぼ全店がなくなってしまいました。

そんな中、新規開店の古書店とのことで、なんかうれしい。

数冊購入して帰宅。



21時就寝

 


56日(火)

 

GW最終日。

 

5時起きで坐禅90

 

昼間は秩父のスタジオJOYで個人練習。

あいにくの雨でしたが、おかげで観光客が少なく、

渋滞などもなくて助かる。

 

個人練習では久しぶりにベースアンプACOUSTIC 220を試す。

 

このアンプはABNORMALS時代に使っていたものでして、

70年代のトランジスタアンプということもあり、

大音量設計の上、中音域にコシがあって
軽くドライブさせて弾いたりするとすごく気持ちがいい。

でも、今の私の音楽には不向きな音質という印象を持っており、

物置で眠らせていたのですが、売却も視野に改めて試してみようと思った次第。

 

結果・・
いやー、本当にいいアンプです。

まず、上述の通り大音量。

ボリューム9時程度でも、弱くなった今の私の耳には
しんどいくらいの音量が出ます。

 

そして、音像は中域メインのブリブリサウンドと思っていたのですが、

ちょっとEQをいじるとクリアでハイファイな音も普通に出てくれる。

十分に今の音楽性でも使える音です。

変な思い込みで物置に置き去りにしててごめんなさい。

というわけで早速次回ライブで使ってみようかと思います。

 

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こうして、2025年のGWが終わりました。

 

なんか全体的に開放的な心で過ごせたような気がします。

会社辞めることにしたからかな。

こんなことならもっと早くに決断してたらよかったかも。

 

 

さて、ライブ告知です。

 

前回告知したライブの詳細が決まってまいりました。

 

まずはこちら。


FLOATERSによるエルプエンテ定番企画に参加させていただきます。

豪華かつ、知り合い多めの競演陣。

楽しみです。

 

 

そして7月はこちら。


アメリカから来るBOOTCAMPのジャパンツアー、
SIFT企画の秩父場所に参加させていただきます。



両日とも、宜しくお願いします!