先日、路上演奏用のアンプについての記事をまとめさせていただきましたが、
同時にベースについても海外路上演奏に向けて模索してきました。
過去の記事でも何回か書いていますが、
私の愛器は10代の時に入手したリッケンバッカー4001でして、
30年来の付き合いになる。
この30年の間に各種の改造や調整、修理を経ており、
結果的にリッケンバッカーの形をした別物という状態になっています。
この愛器を海外に持っていくのは不安がある。
飛行機での移動、盗難、紛失などなど・・・
そんなわけでサブとなりうるベースを探した次第。
しかも、せっかくならトラベルベースとなりうる小型、軽量を探したい。
小型軽量となると、やはり頭に浮かぶのはスタインバーガー。
過去の記事でも書いていますが、私、スタインバーガーが好きでして
廉価版のSPIRITと現行機(?)のSYNAPSEを保有していたことがある。
ですが、両方とも音に納得がいかず、手放してしまっています・・・
なので、スタインバーガー以外で
トラベルベースになりうるものを探したのですが、
理想的なものが見つからない。
海外演奏の経験がある方々数名にお話を伺ったところ、
いっそ普通のボルトオンネックの楽器をばらして運ぶといった例も聞き、
検討してみたのですが、ベースでそれをやるとなると、ネックが長大なので、
結局そこそこのサイズの荷物になってしまう。
(バラシ運搬をやったという方はギタリストでした。)
行き着いた先は結局スタインバーガータイプ。
過去に手放してきたことを考えると、
好みの音になりにくいことはよくわかっているのですが
小型、軽量、可搬性はやっぱり魅力的。
そして購入したのは80年代のHOHNERによる
スタインバーガーコピーモデルB-2
メルカリでソフトケース、ハードケース(アルミケース)込み、
フレットレス加工済み44000円というものを発見し、購入。
・・・で、いろいろ試したのですが、
わかっていたけど音がよくない(好みではない。)
フロント、リアピックアップ両方にしっかり個性があり、
音作りの幅は広いのですが、
普段弾いているリッケンバッカーに比べて、明らかに音の軸が弱い。
なんというかボワンボワンした音。
これ、ボディが軽すぎることに起因するのかもしれません。
リッケンバッカーはボディがごつく、
しっかりと詰まった材(メイプル)なので、
弦の振動をしっかりとボディ重心で受け止めてくれる。
(その分重いです・・・)
対してHOHNER B-2は弦の振動がネックにも伝わり、
良くも悪くもネックも一緒に鳴ってしまう。
アルコなどではそれが露骨に顕れ、
1弦を弾いているのに、全弦が共振してしまう。
丁寧なミュートが求められる。
ちなみにこの現象はHOHNER B-2同様に、木製のSPIRITでも同様です。
SYNAPSEではこの現象は気にならなかった記憶です。
SYNAPSEのボディ材はリッケンバッカー同様にハードメイプルなので
しっかりと受け止めてくれていました。
結果、見た目から想像できない重量ではありましたが・・・
スタインバーガーと言えばアクティブピックアップなのが通例です。
ベースとしての個性や「木」の感じを求めるのではなく、
アクティブピックアップ用の
プラットフォームと考えるのが正解なのかもしれませんね。
対して、廉価版やコピーモデルではパッシブピックアップが積まれているので
足元で音を作ったり、歪ませる前提ならば問題ないですが、
クリーントーンメインの私にはちょっと良くない。
そんなわけで、アクティブピックアップに
乗せ換えることも検討したのですが、
そもそもアクティブを使いこなせる気がしない。
以前にSYNAPSEを手放したのも
アクティブの音が好きになれなかったことが大きかったりする。
なので、パッシブでのリプレイスピックアップを探したのですが、
「スタインバーガー用パッシブピックアップ」
というのはそもそも存在しない。
結局、一番信頼しているダンカンの
オールドジャズベ用ピックアップを乗せることに。
当たり前ですが、普通には乗せ換えられません。
ザグり加工が必要になります。
せっかくザグるなら、位置もこだわりたい。
リッケンバッカーから採寸し、
ブリッジからピックアップの距離が同じになるような位置に加工しました。
ある程度のDIY工具は持っていますが、
当然フライスなどの大型工具はなく、
電動ドリル+ノミでの加工という原始的スタイルで加工します。
かなりの加工時間と労力を予想していたのですが、
使われている木材が思った以上にスカスカした目の粗いものだったので
サクサクと加工でき、1時間程度で手術完了。
加工性と入手性から、安い木材使っているんだろうなぁ。
これがボワンボワンの主犯と思われます。
こうして完成したのがこの状態。
根底にあるボワボワな性格はどうにもなっていませんが、
音域の幅、タッチへの素直さはメイン機にだいぶ近づきました。
今後、弾きこんでいってエイジングされたら、
あとちょっとくらいは音に軸が出るかな。
いや、無いだろうな。この木材じゃ・・・
そんなわけで全く不満がない、という状態には至りませんが、
この楽器ならではのいいところもいくつかあります。
まず、何しろ軽い。
私は普段、家の近くの河原で練習することが多く、
足場が悪いこともあって、
リッケンバッカーを抱えながら2時間も演奏していると、
結構しんどい。
でもHOHNER B-2であれば、4時間くらいは全然問題ない。
ドラゴンボールの「重い道着」みたいな感じかな。
リッケンに慣れちゃっているので。
そして、24フレット仕様なのも楽しい。
既存の曲にこの楽器ならではの味つけをするなど、
楽しんでおります。
あとは何と言っても見た目が好き。
この機能的な感じがかっこいい。
「道具」「体の延長」っていう雰囲気が何とも好み。
こうしてとりあえずはサブベース問題はいったん解決。
今後、弾きこんでこの楽器の良さをさらに引き出し、
既存の曲をこの楽器バージョンに調整するなど、
オーストラリア遠征準備を進めていきたく思います。
さて、告知です。
もう明日ですね。
w/
BOOTCAMP (U.S)
sift
start 19:00
1500yen +1d
そしてその後はこちら。
7月20日(日)
URON ALPHA #9
京王堀之内timetokyo
w/
ANANAS
TECHNOCRACY
QUILL
THE EARTH TEMPLE
GRIND SHAFT
Communicates
xonto
YOUNG FOREVER
don horror
open 12:50
start 13:10
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