2026年6月17日水曜日

オーストラリアバスキング日記 2026 その2

 

531日 (日)

 

5時起床。坐禅。

 

日曜ということ、
また、翌月曜はバスキング無しのオフ日と決めていたこともあり、

この日は4ステージ(?)のバスキングをしてきました。

 

AMに街に出て、

まずは去年もやったQVB(クイーンビクトリアビル)の銅像前でバスキング。


 

昨年来たときは、たいていバスカーがいる人気スポットだったのですが、

今回はあまり人がいない。

凄くいいシチュエーションであり、石壁をバックに演奏できるので、

モニタリングの面でもやりやすい場所でして、
バスカーとの場所争いなくやれるのはありがたい。

 

やってみて、今回バスカーが少ない理由が少しわかりました。

5月となると南半球のオーストラリアは初冬。

この季節、QVB前は日当たりが少なく、結構寒いんですね・・・

少し鼻を垂らしながら演奏しました。

 

近くの商業施設地下フードコートでピザを昼食し、

午後は全日同様、市役所近辺で計3回のパフォーマンス。



1回約1時間なのでAMと合わせて4時間演奏していたことになる。

へとへとです。

最後は手が攣ってしまうくらい。

 

ありがたいことに待ちゆく人から声をかけていただいたり、

チップをいただいたり。

 

暗くなり始めるころにホテルに戻り、

スーパーで買ったレンジアップの照り焼き丼で夕食。

 

 

61日(月)

 

6時起床、坐禅

 

前述の通り、この日はオフ日。

 

昼前くらいに街に出る。

昼食の前に少し時間が余ったので、

駅近くにある紀伊国屋書店をのぞく。

日本の紀伊国屋がシドニーでも出店しているのだ。

 

当然のことながら洋書だらけで、そうそう読めるものでもないのだが、

装丁の豪華さ、デザイン性が平均的に日本のものよりも高く、

見ていて楽しい。

「方丈記」の英訳本などを見かけ、興味をひかれたが、

高額なこともあり、購入には至らず。

 

その後、昼食。

日本風のおにぎり屋さんがあり、
価格帯もまずまずだったので、そこでいただく。


 

おにぎり2個とスープ(魚だし)、抹茶のセット。

米は日本のものを使っており、
この日は山形はえぬき。(店内にその日の使用米が掲示されている。)

思った以上にちゃんとしていておいしかったです。

ただ、抹茶はオージーサイズなので、おなかガボガボ・・・

 

昼食後は昨年も訪問したシドニーの老舗レコード店「REDEYE」を覗く。



このお店、そこそこの大型店なのに、

凄く音楽愛を感じるお店でして、
ていねいかつ、マメな店作りにわくわくする。

オーストラリア、ニュージーランドの
ミュージシャンコーナーも充実していたりと

地元推しなところも印象がいい。

 

いくつかほしいものがあったのですが、

帰国のことを考えるとレコードはかさばるし、

価格帯も新品で69ドル(8000円強)と日本よりも高額なので断念。

後ろ髪をひかれながら店を出る。

 

近傍の地元書店にも立ち寄る。

先述の紀伊国屋と違い、現地の書店。

REDEYEもそうだが、繁華街にありながらも

チェーン店ではない個人店も軒を連ねていて素敵だ。

 

そんな感じに気になる店を覗きながら街を歩く。

シドニーは古風なレンガ、石造りの建物が多く残っており、

それらが現代的な建物と同居している。

デパートのような建物もすごく歴史のある建物だったりするので、

ふと見上げるとガーゴイルやステンドグラスが目に入ったりする。

 

QVBの壁を見上げたところ。細工が美しい。
ここが商業施設という事実もすごい。


森有正さんが海外(西洋)では名所、観光地というのが

日本に比べて明確な線引きがなされてなく、

日常の中に存在しているといったことを書いていましたが、

それを実感します。

街の中を歩くだけで十分に観光になる。

 

先述のQVBもその最たるものでして、

1898年に建てられた歴史的建造物が大型商業施設になっている。

歴史的建造物でありながら、中には多数の店舗が入っており、

実にうまくまとまっていて、美しい。

映画の中に迷い込んだかのような気持ちになる。



 写真はシドニー観光サイトから


そんなQVB内のコーヒー店「METROPOLE」でフラットホワイトをいただく。

コーヒーがおいしいことで有名なシドニーでも人気店とされ、

旅行YOUTUBERに紹介されることもある名店です。

 

テイクアウトさせていただくこととし、その旨を店員さんに言うと、

名前を尋ねられる。少し困惑しつつ名前を伝え、店頭で待つ。

そして出来上がると、店員さんが「シン」と呼びつつ、持ってきてくれる。

 

こうした感じも日本人的にはいい意味での違和感があったりする。

先進国オーストラリアは合理化の進んでいる面もあり、

例えば、現金を持ち歩かずとも大半の店、公共施設で

クレジットカードによるタッチ決済が可能だ。

でも、接客の場面では日本で見られるような
タッチパネルでの注文などは少なく、

また、細かいことですが、ちょっとしたパンをあっためるなども、

電子レンジではなく、わざわざあぶってくれる。

METROPOLEのようなお客さんであふれる人気店であっても。

 

日本とは「大事にしているところ」が違うんだろうな。

どっちがいいとかではなく。

 

こうした細かい文化の違いは

現地に赴かなくては感じられない。

よく、「自国の良し悪しは外に出ないと気づきにくい」といったことを聞くが、

それを実感しました。

 

 

休憩後、ハイドパークという大きな公園を抜け、

セントメアリ―大聖堂へ。


カトリックの中心地ともいうべき聖堂でして、

オーストラリア最初のカトリック聖堂とのこと。

 

巨大なゴシック建築に圧倒されます。

中に入ってみると、

ちょうど祈祷の時間らしく、信者がずらっと着席していて、

外界と隔絶された静謐な空気が流れている。

私はカトリック信者ではありませんが、

思わず涙が出そうになる。

 

日本の神社仏閣は比較的開放的なつくりであり、

外界(土地、自然)と調和しつつ完成されているように思います。

対して、外界を遮断して異界空間を作り上げる西洋の聖堂。


 

「信仰」「文化」「人」「歴史」・・・

その違いによる到達点の差異みたいなものを考える。

 


そこからホテルまで、2駅分を歩いて帰りました。

その風景に都度、文化の違いを感じながら。

 

 

ホテルに戻る道すがら、

アジアンフードの店で夕飯として生春巻きを購入。

西洋的な文化に身をひたしていても

結局、食は東洋を求めてしまう。

文化というのはこうやって体に染みついているものなのだろう。


 

バスキングを目的とした渡豪ですので、

街並みを見たり、観光したりというのは自然と少なくなるのですが、

こうして観光してみると、いろいろなことに気づかされます。

今まであまり重視していませんでしたが、

観光旅行の良さ、意義を実感しました。

 

 

続く

 

 

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