2019年8月6日火曜日

異常空間


好きな人はいないかとは思うが、
私は満員電車が嫌いだ。
嫌いながらも社会人になってからの20年、
ウィークデイは満員電車に揺られている。

朝、どんなに気分よく起きても、
満員電車で心身ともにくたびれ、
職場についたときはウンザリ状態からのスタートだ。

満員電車のストレスは
戦場の兵士のストレスを超えるという記事を読んだことがある。
ストレスを横比較できるものかよくわからないが、
すごい結果ではある。
企業戦士とかいう言葉があるが、
ストレスでいえば戦士以上ということか。


満員電車に限った話ではないが、
イライラというものの原因を考えたことがある。

いろんな要因が考えられるが、深いところで効いているのは
「自己顕示欲」の存在じゃないかと考えている。

例えば、知らない人とぶつかったとき、
映画、ドラマでの常套文句といえば
「どこに目をつけているんだ!」だろう。
このセリフの根底には「俺が見えないのか」がある。
つまり、存在を無視されていること、
自己顕示が承認されないことへの抗議だ。

満員電車では乗客達は不快な環境への対応として、
自分の世界に逃避する。
例えばスマホをいじり、ゲームをし、本、新聞を読むことで。
そんな「自分」たちがスシ詰めになったのが
満員電車という異常空間だ。

そこではそれぞれの存在は無視されあうのだ。
いないものとして扱い、ぶつかり、触れ合う。
人として認め合うことはない。
これが満員電車でのイライラの根っこのように思う。

自己顕示欲を捨て去ることができれば
イライラも最低限におさまるのかもしれないが、
そう簡単に捨てられるものではない。

17世紀の哲学者パスカルに
「他人が話題にしてくれるなら、人間は命すら捨てる」という言葉がある。
人間の自己顕示欲というものの根深さ、強さをうかがわせる言葉だ。
SNS時代を予見しているかのようでもある。

SNSといえば、一時期はやった「承認欲求」という言葉も
自己顕示の達成を求めるものであり、
やはり、自己顕示欲というものの普遍性がうかがえる。

そんな自己顕示欲。
俗物である私には到底捨てられるものではない。
そんなわけで、明日も満員電車でイライラさせられるんだろうなぁ。
いやだいやだ。

小池都知事の公約に「満員電車ゼロ」というのがあったが、
その後どうなってるんだろ。もうやめちゃったのかな。
まぁ、そもそも期待はしていませんが。


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さて、告知です。

8月は3本。

お盆休み前後でABNORMALS
まずは11日にアースダム

 以前にも出演させていただいたTHE SAVEGESのイベント。
コロンビアのDEAD HEROの来日公演です。




そして18日に久々のムーンステップ。
こちらでもTHE SAVEGESがご一緒。

フライヤーかっこいい。
ONSLAUGHTのジャケみたい。
というかオマージュかな。



そして月末にNILOMETER

8月27日(火)
w/緊縛病棟、オガワヤスヒロ、ASHIGARU、絶望グロテスク
OPEN 18:30   STRAT 19:00
ADV 1500yen  DOOR 2000yen+1D

共演者の皆さんの名前が怖い。


開場でお会いしましょう。


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