先週末、井野信義さん、山崎比呂氏さんによる、
フリーユニット TRYANGLEのライブを見に行ってきました。
先月に続いて2回目の拝聴。
同ユニットはお二人の他に毎度ゲストプレーヤーが1名入り、
名前の通り、3人での即興、JAZZを演奏なさる形になっており、
今回はピアニストの安田扶充央さんを交えての演奏。
安田さんは高柳昌行さんのANGRY WAVESでも活動なされていた方ですので、
今回の御三方はみなさん高柳バンドの経験者ということになる。
2部構成で、第1部は完全なフリー、
第2部はフリー色の強いJAZZ曲の演奏となりました。
(不勉強で曲名がわかりません・・・)
先月同様、衝撃を受けつつ、いろいろと勉強させていただきました。
今回、思ったのは演奏の「彩度」とでもいう感覚についてです。
ロックあがりの私のような演奏者にとって、
しっかりとわかりやすい音を出すというのは、ある種美徳と言いますか、
「いいこと」としてインプットされています。
絵画に例えるならば、しっかりと筆に絵具を取って、
グッと線を書くような演奏。
共演者(バンドメンバー)、お客さん、自分、その場のだれにとっても、
「わかりやすい」というのは重要なことだ。
だが、井野さんの演奏には
ごく小音量で音程のはっきりしない音も頻繁に出てくる。
パッと見(パッと聴き)、「何をやっているのかわからない」演奏です。
ですが、これが重なっていくと、不思議な空間、雰囲気を生んでいくのです。
うっすらと絵具を取り、優しいタッチで少しづつ絵具をのせていくような。
だんだん表情が見えてくる。
フリーゆえの演奏であり、
ロック、ポップスには向かない、と言えばそれまでかもしれませんが、
自分の音楽にもこういった要素を入れ、
彩度の幅が広い音楽ができないものか。
そんなことを思いながら、帰路の電車に揺られました。
このユニットでライブ録音なさったとのことで、
CDも買わせていただきました。
CDで聴くのもいいですが、やっぱりライブですね。
また見に行きます。
0 件のコメント:
コメントを投稿