2022年4月20日水曜日

U. "RESET ZERO"

 

愛聴盤紹介。

今回はU.”RESET ZERO”です。


 

90年代末期ごろ、私が入り浸っていたライブハウス高円寺20000ボルトで、

ドローン音を導入して新たな音楽を作ろうとする動きがあったように思います。

(単純に私がそういう音楽が好きなのでそう感じてただけかもしれませんが・・・)

 

例えばBORISはフィードバック、E-Bow、ウェーブドラムを使って、

彫刻の庭はディジェリドゥ奏者を交えて。


私も積極的な実験には至らないまでも、自身のバンドで

心地よいフィードバックの出し方について研究したりしていました。

倍音間のある持続低音。

その魅力を知り、いろいろな演奏方法を模索しておりました。

 

そんな折、京都のU.の10インチEP ”RESET ZERO”に出会いました。

ハーモニックボイスがドローン、キーボード的な持続音として使われる唯一無二の音楽。

 

発売は95年ですので、

私がドローンに興味をもった上記時期より数年前の作品です。

こんな音楽がすでに、しかも近くにあったのかと驚きました。


 

ハーモニックボイスなんていう言葉はないのかもしれませんが、

通低音を発しながら、口、のどの形によって

倍音感を操作するホーミー的な唱法です。

ホーミーほど明確に別音程が聞こえるわけではないので、

区別の意味でこういった呼称をさせていただきました。

なんというか、声にフィルター、ワウをかけているような感じで、

持続音としての音楽表現のみならず、呪術的な雰囲気もあります。

 

このEP以前のU.はジャンク的な曲調ながら、

どこか和風を感じる、独特の音楽性でしたが、

そこにこの唱法が乗ることで、

さらなる奥深さ、怖さみたいなものが漂います。

 

変化を恐れず、異端になることも恐れず、

自分(たち)の中で鳴る音楽を具体化すべく、

表現の形を革新していく。


「プログレッシブ」というのは

こういう音楽、こういう姿勢を言うのだと思います。


当時、彼らの音楽に出会ったことで、

私の音楽観、作曲観が変わり、

挑戦への欲求みたいなものはその後の私の中にずっと根付いています。

そんな思い入れみたいなものも手伝って愛聴盤になってます。

 

聴いたことのない方には私の文章力ごときじゃ、

どういう音楽なのかわからないかと思います。

1曲同時期の曲が挙がっているのを見つけましたので

以下にリンクを貼っておきます。

この曲のエンディングでもハーモニックボイスが聞かれます。

(これ挙げてるの、ナスカカーの中屋さんですね・・・)


 

今回紹介しているEP RESET ZERO”でも

この曲の別ミックスバージョンを収録しています。

また、他の曲ではさらに積極的にハーモニックボイスが導入されています。


今回の記事ではハーモニックボイスに焦点を当てて書かせていただいていますが、

そもそも曲が素晴らしい。シンプルで深く、類が無い。

作曲のすごさは次作のアルバム”LINE"で結実します。

そちらもいずれ紹介できれば、と思っています。

 

このEPCD化されておらず、レコードは廃版になっていますが、

たまに中古盤を見かけます。

気になる方はぜひぜひ探してみてください。

きっと新たな音楽に出会えます。

 

なお、昨年発売させていただいた私のアルバム“EARWIG”で、

このEPに収録されている“KANALIA”をカバーさせていただいています。

独特の唱法をE-BOWを使うことで表現すべく挑戦しています。

結果的に全く別物になっていますが・・・

 


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さて、告知させてください。

先日の記事にも書かせていただいておりますが、

 

51日に久しぶりのライブをやります。

深谷初上陸させていただきます。


 

 

 

よろしくお願いします!



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