2020年3月20日金曜日

私的UMA伝説


UMAってご存じでしょうか。
Unidentified Mysterious Animalの略で
未確認生物のことを指します。
有名なところだとネッシーや雪男、ツチノコなどが挙げられる。

私は子供のころからこのUMAが好きで、
子供だましレベルからある程度学術的なものまで、
そこそこの数の資料本を収集している。

UMAというとやはりうさんくさい印象がぬぐえないかと思うが、
世界で見つかっている動物のいくつかには
昔はUMAと扱われていたものもいる。
例えば、コビトカバ、オカピ、アマゾンイルカなんかがそうで、
原住民の言葉や偶然撮られた写真に対して
「そんな動物がいるわけがない」と思われていた動物が実際に存在した例だ。
一概に非科学的とは言えないものなのだ。

と、擁護してみたものの、私が惹かれるのは
実はそのインチキ臭さも含めてだったりする。

サスカッチ(雪男)にデビルマンのような羽の生えたバッツカッチとか、
放射線をまき散らしながら夜空を舞う人面大蝙蝠ジーナフォイロとか、
瞬間移動を行う、通称「エイリアンビッグキャット」モギーとか。

突っ込みどころが多すぎて、ありえないと思っていながらも、
想像図や目撃談、ピンボケの写真、
それらをまじめに研究する姿勢も含めて
心踊らされてしまうのだ。


そんな私のUMA愛なのですが、
ここ数年、WEBの進歩とともにだいぶ鎮火してしまっている。
動画サイトの流行や、写真加工技術の向上により。
昔よりも高精度、鮮明な情報が簡単に得られるようになるとともに
気持ちが離れてしまったのだ。

情報が簡単に探せるようになったのはありがたくもありますが、
きっと私がUMAに求めていたのは
自分の中の伝説のようなものであり、
あいまいかつ少ない情報だからこそ
自分の中で補填し、想像を広げる。
その作業が好きだったのか思う。
だからこそ、しょーもないムック本なんかが
自分にとっては貴重な学術文献だったりするのだ。

WEBの進歩によって、インチキは暴かれ、
逆に高精度なインチキが流布していくことで
私が楽しんでいた伝説創生環境が崩れてしまったのだ。

情報量の増加は
UMAだけでなく、いろんな世界で伝説の生まれる隙を破壊してしまう。

音楽でもそうだ。
例えば昔は口づてに聞かされた
ライブでの事件や武闘派の先輩の武勇伝などなど。
それらは若干美化されたり、盛られた状態で心にとどまっている。

今では、事件の翌日には目撃者による動画がSNSに流れ、
それを見た不特定多数が拡散する。
それは伝説までは熟成されず、
安全地帯からの不特定多数のコメントとともに
少し騒がれうっすらと記憶に残りながら消えていく。
それはわくわくと共に口伝され続けるようなものではなくなっている。


プロレスラーの内藤哲也選手が常套句的に使う言葉がある。
彼は今後の自身の動きについて
少しだけ情報を開示したり、態度を示し、
プロレスファンをやきもきさせた上で、
「こうやっていろいろと想像しながら過ごすことが
プロレスファンにとって一番楽しい時間」と言う。
実際その通りで我々ファンは今後の展開を気にしながら、
次の興行シリーズが開催されるのを待つことになる。

情報は少し足らないくらいがいいのかもしれない。
自分で補うこと、想像することで自分なりの事実が整理、確保される。
それによって、その人が作り上げられていくことすらあるように思う。
個々の得た情報量に応じて、
出来事はそれぞれにとって固有の事件、伝説になっていく。

情報が多すぎると事件は均一化され、
想像の余地が失われてゆく。
それじゃ面白くない。
伝説は暴かれないほうが美しく、魅力的なのだ。

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さて告知です。

いろいろと気になることが多い時世ですが、
ABNORMALSは2本決まってます。

4月はこちら



何かとお世話になっている名ベーシスト タクロー君のイベント。

そして5月はこちら


EVIL UNDER THE SUNの企画。
なかなかタイミングが合わず、ご一緒できなかったのですが、
とうとう参加させていただけます。

アルバムの出るFLOATERSも楽しみ。

3月のライブは急遽キャンセルにて
お客様、関係者様にご迷惑をおかけいたしましてすみませんでした。
こちらの2本のライブはしっかりと参加、演奏させていただきます。

改めまして、よろしくお願いします。



そして既報となりますが、こちら↓もぜひぜひお願いします。





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