2020年3月7日土曜日

即興への挑戦


先週末は阿佐ヶ谷にてNILOMETERのライブでした。
遅ればせながら、ご覧いただいた皆様、
ありがとうございました。

この日は即興演奏の面白さを世に広げるべく、
演奏家インタビューやライブレビューなどを
フリーペーパー形式で定期的に刊行なさるなど、
積極的な活動をなさっているドラマー中嶋一郎さんの企画。

共演は
Celibattere+柴田美和+北田めい
(ドラム+ダンス+ペインティングによる即興パフォーマンス)
marioノブナガ本田ユニット
(ボーカル、ギター、ドラムの即興演奏)
Procede
(ベース+ドラムの即興多めのロックバンド)
とかなり濃いいメンツ

イベントタイトルに”improvisation”とあることもあり、
私も通常の楽曲のほか、5分程度と短いながら、
即興演奏に挑戦させていただいた。

即興といっても、ルーパーで音を重ねていくという、
他の楽曲と同じスタイルでの演奏。

即興で赴くままに音を重ね合わせていくというのが
面白いのではないかと考えて挑戦したのだが、
・・・心にモヤモヤしたものを残す結果になった。

自分の引き出しから、その時の気持ちや流れに合わせて演奏を心がけるのだが、
どうしても手癖が出てしまう。
いや、手癖どころか以前に自分で作ったリフ、フレーズの残骸を引っ張り出してしまう。

また、曲の構築を思いながら音を選んでしまう自分がいる。
自由であろうとするのだが、
まとまりや着地点を意識してしまうのだ。
そして、どんどん即興演奏から離れていってしまう。

そんな自分から強引に離れようとし、
無理してアウトフレーズを入れようとするが、
それは意図した乖離であり、
やはり即興と呼べるものではない。

結果、「即興演奏」ではなく、
「曲作りのデモンストレーション公開」のようなものになってしまった。

これはこれで楽しんでいただけるものが演奏できたようにも思うが、
自分の考えるところの即興ではない。
まったくもって狙いとは異なる。

即興演奏について考えるとき、
灰野敬二さんの「なぞらない」という言葉を思う。
それを達成しようとするが、どうしても難しい。
以前書いた、無心や純粋経験の世界かと思う。

チャンスオペレーションやプリペアードピアノなど、
即興の世界には「偶然」を用いる演奏方法が多い。
「なぞらない」ことは簡単ではない。
それは「偶然」を使わなくては達成できないのかもしれない。

いや、他所のことはどうでもいい。
少なくとも、自分には出来ないということだ。
ああ悔しい。
もっと精進し、納得いく演奏ができるようになるまで即興は封印します。


演者として
ライブの出来栄えに触れるような記事はよくないと自覚しています。
  当日、ライブをご覧になった方で
この記事を読んで気分を害するような方がいらっしゃいましたらごめんなさい。
自戒をこめて書かせていただきました。


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お詫び

ABNORMALS出演予定だった、
今週末38日渋谷GAMEでの
OXYMORPHONN pre. "BLOOC MARKET vol.3"ですが、
出演を辞退させていただくこととなりました。

すでに各種SNSでも告知させていただいております通り、
メンバーの健康上の理由から、
コロナウィルスの影響を最大限考慮する必要があり、
勝手ながら辞退とさせていただいた次第です。

楽しみになさっていた皆様には本当にごめんなさい。

また、直前の決定となり、企画者様、GAME関係者様にも
多大なご迷惑をおかけすることとなり、本当に申し訳ございません。
なにとぞ、ご理解いただけますようお願いいたします。

なお、イベントは検温、消毒などを強化の上、
予定通り実施となります。

楽しいイベントになるはずです。






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