2025年7月15日火曜日

コンパクトな曲+映像=映画オープニング

 

大先輩であるcorruptedのギタリスト横田さんとお話している中で、

80年代以降にプログレバンド(GENESIS,EL&P辺りが顕著)が

長大な作風から、5分以内のコンパクトな作風に
移行していった現象について語り合ったことがある。

 

一般にはラジオ、テレビでかかりやすいように
ポップス化していったという見方が多いですが、

氏から、大曲でなければ表現できなかった自分たちの世界を

短い中で表現することができるようになったからなのではないか、

短くなければ伝えられないことも多いことに気づき、

その方法論を磨いていったのではないか、

といった説をうかがい、慧眼に感服したことがありました。

 

確かに音楽好きな人間であれば、

10分超えの曲であっても違和感なく聴けますが、

普段から音楽に触れていない人には長すぎるだろう。

そういう人たちにも聴いてもらえて、かつ感動させるとなると、

そこにはいろいろな「わざ」が必要になる。

 

ましてや、長曲を作り続けてきたバンドがそれをやろうとなると、

その苦戦はすごかっただろうし、ハードルは高かったはずです。


それを成し遂げてきたプログレバンドたちは、

「商業化した」とか揶揄されることもありますが、

大変な挑戦をして成功したのだと思うと、改めてすごさに気づかされます。

 

 

同様にコンパクトに世界観を表現する音楽というと、

映画音楽が挙げられるかと思います。

 

ここでいう映画音楽とは挿入曲ではなく、メインテーマ曲のこと。

たいていはオープニングで3~4分のメインテーマが流れ、

そのメロディが映画自体を印象付けたりもする。

 

そこで使われる楽器は多様ですが、

やはりオーケストラ楽器が使われることが多いと思います。

同じようにオーケストラで演奏される交響曲などでは1楽章で1015分、

それが通常4楽章となっているので、1時間くらいあるのが普通です。

映画音楽では、その15分の1。
緩急をつけて3~4分にまとめあげる。


しかも映像とのマッチングも必要であり、

映像より目立ってもダメだし、逆に映像に負けてもダメ。

そんなバランス感覚も必要になる。

(これは音楽側だけの課題ではありませんが。)

本当にすごい作曲能力がないとできない。


※念のためですが、クラシック音楽や交響曲と映画音楽では
作品の意図、目的、歴史が全く違いますので、
全くの別物であり、横並びで比較するものではありません。
そういった意図ではなく、使用楽器が近似であることから、
対比したような記述になっております。
どちらも素晴らしいですし、どちらも大好きです。


 

名作とされる映画音楽は本当に素晴らしく、

オープニングでその曲が鳴っただけで引き込まれる。

「ゴジラ」「スターウォーズ」「夕陽のガンマン」・・・

いずれもあの音楽無くしてどこまで名作足りえたか。

 

 

話が長くなりましたが、

今回は私が過去に感動した映画オープニング3選のご紹介です。


いずれも、短い中で音楽、画像が絶妙に絡み合っており、

これだけで感動させられてしまう。

また、映画を見た後にもう一度オープニングを見ると、

そこに表現されているものの深さにさらに気づかされたりもする。

 

ではまず1つ目。

コーエン兄弟の「FARGO」です。


 

この映画は当時、予備知識なく見たのですが、

オープニングを見ただけで感動して泣いてしまいました。

私は若いころにビデオレンタルで働いていたこともあり、

結構な量の映画を見てきましたが、
オープニングだけで泣いたのは後にも先にもこの映画しかない。

 

音楽を担当しているのはカーターバーウェル。

この方はコーエン兄弟の映画では常連の音楽家でして、

「バートンフィンク」なども素晴らしい。

コーエン兄弟作品以外でも「キャロル」なども素晴らしいです。

 

 

次は「DANCER IN THE DARK


 

こちらは主演のビョークによる音楽です。

抽象的な画像との荘厳な音楽の対比が素晴らしいです。

 

盲目の主人公の心象風景なのでしょうか。

映画を見た後だと、
オープニングの意味合いが変わってくる好例かと思います。

 

ビョークは本当にすごいですね。

色々なスタイルの音楽を常に一定水準以上に作り上げ、

さらにこの映画では女優としても名演技を披露しています。

 

・・ですが、この映画、重すぎるので、2度と見れない。

視聴後、かなり落ち込まされる、いわゆるトラウマ系映画です。

 

余談ですが、私の中でのトラウマ映画3選となりますと、

「ダンサーインザダーク」「ミリオンダラーベイビー」「火垂るの墓」となります。

「火垂るの墓」にいたっては
こうして名前を書いているだけで胸が締め付けられます・・・

 

 

最後は「HANA-BI

 


音楽は言わずと知れた久石譲さんですね。

たけしさんの色彩豊かで素朴な絵、途中に入る北野映画らしい寸劇、

全体を彩る北野ブルーに混ざり合う音楽が素晴らしいです。

 

久石譲さんの音楽は北野映画、ジブリ映画問わず、

不思議なほど心に響く。

一聴して久石さんの音楽と分かる個性があるのが素晴らしい。

 

ラヴェルのピアノ曲などを聞いていると、

影響元と思われるフレージングがあったりしますが、

まさしくエッセンスの抽出~コンパクト化の例と言えるかもしれません。

 

 

以上となります。

 

翻って自分を見てみると、私の楽曲はどれも長いです・・・

ループを重ねていくというスタイルですので、

どうしても長くなりがちなのですが、

改めて短い曲での表現を研究しております。


また、こうして映画オープニングを見ていると、

映像と絡み合うことによって、世界観がより分かりやすく、
明確になることの面白さを感じます。

映像とのコラボ、もしくは映像そのものにもいつか挑戦してみたいです。

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、告知です。


7月20日(日)

URON ALPHA #9

京王堀之内timetokyo

w/

ANANAS

TECHNOCRACY

QUILL

THE EARTH TEMPLE

GRIND SHAFT

Communicates

xonto

YOUNG FOREVER

don horror


open 12:50
start 13:10

900yen +1D


いよいよ今週末ですね。

URON ALPHAへの参加は2回目。
今回も楽しそうです。

皆様、遊びにいらしてくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

2025年7月7日月曜日

トラベルベース HOHNER B-2改造

 

先日、路上演奏用のアンプについての記事をまとめさせていただきましたが、

同時にベースについても海外路上演奏に向けて模索してきました。

 

過去の記事でも何回か書いていますが、

私の愛器は10代の時に入手したリッケンバッカー4001でして、

30年来の付き合いになる。

この30年の間に各種の改造や調整、修理を経ており、

結果的にリッケンバッカーの形をした別物という状態になっています。

 

この愛器を海外に持っていくのは不安がある。

飛行機での移動、盗難、紛失などなど・・・

そんなわけでサブとなりうるベースを探した次第。

しかも、せっかくならトラベルベースとなりうる小型、軽量を探したい。

 

小型軽量となると、やはり頭に浮かぶのはスタインバーガー。

過去の記事でも書いていますが、私、スタインバーガーが好きでして

廉価版のSPIRITと現行機(?)のSYNAPSEを保有していたことがある。

ですが、両方とも音に納得がいかず、手放してしまっています・・・

 

なので、スタインバーガー以外で
トラベルベースになりうるものを探したのですが、

理想的なものが見つからない。


海外演奏の経験がある方々数名にお話を伺ったところ、

いっそ普通のボルトオンネックの楽器をばらして運ぶといった例も聞き、

検討してみたのですが、ベースでそれをやるとなると、ネックが長大なので、

結局そこそこのサイズの荷物になってしまう。

(バラシ運搬をやったという方はギタリストでした。)

 

行き着いた先は結局スタインバーガータイプ。

過去に手放してきたことを考えると、
好みの音になりにくいことはよくわかっているのですが

小型、軽量、可搬性はやっぱり魅力的。

 

そして購入したのは80年代のHOHNERによる
スタインバーガーコピーモデルB-2

メルカリでソフトケース、ハードケース(アルミケース)込み、

フレットレス加工済み44000円というものを発見し、購入。

 

・・・で、いろいろ試したのですが、

わかっていたけど音がよくない(好みではない。)

 

フロント、リアピックアップ両方にしっかり個性があり、
音作りの幅は広いのですが、

普段弾いているリッケンバッカーに比べて、明らかに音の軸が弱い。

なんというかボワンボワンした音。

 

これ、ボディが軽すぎることに起因するのかもしれません。

リッケンバッカーはボディがごつく、
しっかりと詰まった材(メイプル)なので、

弦の振動をしっかりとボディ重心で受け止めてくれる。

(その分重いです・・・)


対してHOHNER B-2は弦の振動がネックにも伝わり、

良くも悪くもネックも一緒に鳴ってしまう。

 

アルコなどではそれが露骨に顕れ、

1弦を弾いているのに、全弦が共振してしまう。

丁寧なミュートが求められる。

 

ちなみにこの現象はHOHNER B-2同様に、木製のSPIRITでも同様です。

SYNAPSEではこの現象は気にならなかった記憶です。

SYNAPSEのボディ材はリッケンバッカー同様にハードメイプルなので

しっかりと受け止めてくれていました。

結果、見た目から想像できない重量ではありましたが・・・

 

スタインバーガーと言えばアクティブピックアップなのが通例です。

ベースとしての個性や「木」の感じを求めるのではなく、

アクティブピックアップ用の
プラットフォームと考えるのが正解なのかもしれませんね。

 

対して、廉価版やコピーモデルではパッシブピックアップが積まれているので

足元で音を作ったり、歪ませる前提ならば問題ないですが、

クリーントーンメインの私にはちょっと良くない。

 

そんなわけで、アクティブピックアップに
乗せ換えることも検討したのですが、

そもそもアクティブを使いこなせる気がしない。

以前にSYNAPSEを手放したのも
アクティブの音が好きになれなかったことが大きかったりする。

 

なので、パッシブでのリプレイスピックアップを探したのですが、

「スタインバーガー用パッシブピックアップ」
というのはそもそも存在しない。

結局、一番信頼しているダンカンの
オールドジャズベ用ピックアップを乗せることに。

 

当たり前ですが、普通には乗せ換えられません。

ザグり加工が必要になります。

せっかくザグるなら、位置もこだわりたい。

リッケンバッカーから採寸し、
ブリッジからピックアップの距離が同じになるような位置に加工しました。

 

ある程度のDIY工具は持っていますが、

当然フライスなどの大型工具はなく、

電動ドリル+ノミでの加工という原始的スタイルで加工します。

かなりの加工時間と労力を予想していたのですが、

使われている木材が思った以上にスカスカした目の粗いものだったので

サクサクと加工でき、1時間程度で手術完了。

加工性と入手性から、安い木材使っているんだろうなぁ。
これがボワンボワンの主犯と思われます。

 

こうして完成したのがこの状態。




根底にあるボワボワな性格はどうにもなっていませんが、

音域の幅、タッチへの素直さはメイン機にだいぶ近づきました。

今後、弾きこんでいってエイジングされたら、
あとちょっとくらいは音に軸が出るかな。

いや、無いだろうな。この木材じゃ・・・

 

 

そんなわけで全く不満がない、という状態には至りませんが、

この楽器ならではのいいところもいくつかあります。

 

まず、何しろ軽い。

私は普段、家の近くの河原で練習することが多く、

足場が悪いこともあって、
リッケンバッカーを抱えながら2時間も演奏していると、

結構しんどい。

でもHOHNER B-2であれば、4時間くらいは全然問題ない。

ドラゴンボールの「重い道着」みたいな感じかな。
リッケンに慣れちゃっているので。

 

そして、24フレット仕様なのも楽しい。

既存の曲にこの楽器ならではの味つけをするなど、

楽しんでおります。

 

あとは何と言っても見た目が好き。

この機能的な感じがかっこいい。

「道具」「体の延長」っていう雰囲気が何とも好み。

 

 

こうしてとりあえずはサブベース問題はいったん解決。

今後、弾きこんでこの楽器の良さをさらに引き出し、

既存の曲をこの楽器バージョンに調整するなど、

オーストラリア遠征準備を進めていきたく思います。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

さて、告知です。

 

  まずはこちら。

もう明日ですね。




7月8日(火)

秩父スタジオJOY

w/

BOOTCAMP (U.S)

sift


start 19:00
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そしてその後はこちら。


7月20日(日)

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 両日とも、宜しくお願いします!

 

2025年6月16日月曜日

子供の描く絵

 

最近、妻が子供向けの絵の先生を始めた。

 

昨年まで働いていた学童保育の中で、

子供たちに絵を教えてきていて、

退職後、お母さん方に請われる形で絵の先生として復活した感じだ。

 

2週に一度くらいのペースで地元の市民会館で子供たちと一緒に絵を描く。

帰宅後、子供が書いた絵を見せてもらったりもするのだが、

これがすごい作品だったりする。

 

もちろん技術はつたない。

デッサンとかクロッキーとか骨格とか・・

そんな言葉を持ち出したらお話にもならない。

だが、そんな言葉では語れない魅力にあふれているのだ。

 

 

以前、姪の書いた絵にも同様に感動したことがあった。

子供たちは技術ではなく、

見えたまま、思うままに絵筆をふるう。

 

大人になるにつれ、そして「絵画」について知識が深くなるにつれ、

それっぽいものは簡単に書けるようになるが、

逆に言うと「それっぽいもの」ばかりを書くようになっていく。

 

 

これは音楽も同様だ。

子供のころは思うままに口ずさんだり、
手を叩いてリズムを作ったりしていたが、

音楽の先生に諭されたり、音楽理論を身に着けていく中で、

徐々に自由は失われていく。

だって大多数が認める「答え」がある世界になっていくわけですから。

答えを追い求め、答えしか弾かなくなっていくのは必然だろう。

 

そんな不自由をなんとか打破できないものか。

知識を蓄えてしまった以上、もう子供の心には戻れないのか。

マタイの福音書のとおり
「幼子に戻らなければ天国に入ることはできない」ということなのかな。

演奏に自由を求めるたびに、そんな思いに苦しんでいたりする。

 

 

以前参加したフリーインプロのオープンマイクで、
ある大御所ギタリストの方が

○○っぽい(例えばJAZZぽい、ROCKっぽい)ものを弾くと

場を制限してしまうから控えた方がいい、といった旨をおっしゃていました。

実際、フリーインプロの場で共奏者が○○っぽいプレイを入れてくると、
ちょっと意識してしまったりする。

 

私もフリーインプロの場ではできるだけ
○○っぽいものを弾かないようにしていますが、

ちょっとまてよ。それはそれで縛りなのでは?

ご見解に賛成しつつも少し腑に落ちない自分がいました。

 

 

日本フリージャズ、フリーインプロの第一世代と言われる巨人の中で、

井野信義さんというベーシストがいらっしゃいます。

私は井野さんのファンでして、

よくライブにうかがわせていただいています。


井野さんはフリー演奏中、

時折、身にしみ込んでいらっしゃるであろう、

4ビートのウォーキングベース的なものを弾かれたりする。

これは「○○っぽい」に属する行為ですが、氏の演奏には自由を感じる。

これはどういうことなのか。

 

きっと井野さんにしみついた演奏が
意図なく流れ出しているからなのだろう。

「ここでちょっとJAZZっぽい雰囲気でもいれてみるか」
で弾いているのではなく、

無心で演奏する中で無意識に漏れ出ている。

子供が音や絵を楽しむように。

 

知識を持ってしまった末でも
自由になるための手がかりがここにあるように感じます。

どうすればその境地に行けるのか。

 

実は答えはわかっているんです。

毎度こういう話になるとこの答に行きつきます。

「とにかく続けていく。」

 

身につけてきた知識も、ずっと続けていく中で

いつか何も考えずに
自由を演奏できるようになれるのだと思う。

「知識」ではなく「血肉」とする。

そのためにはとにかく演奏し続けるしかないだろう。 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

さて、告知です。

 

7月は2本のライブがございます。

 まずはこちら。




7月8日(火)

秩父スタジオJOY

w/

BOOTCAMP (U.S)

sift


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アイオワからいらっしゃるBOOTCAMPの日本ツアー、

秩父場所のサポートとなります。


そしてその後はこちら。


7月20日(日)

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昨年末に参加させていただいたURON ALPHA

2回目の参加です。


宜しくお願いします!

 


2025年5月27日火曜日

海外路上ライブ用アンプ模索記

 

先日の記事に書きました通り、

秋にオーストラリアへのバスキング遠征を検討しています。

 

バスキングなんて言うとかっこいいが、

要は路上演奏、大道芸。

以前にも何度かやったことがありますが、

海外では初めての試みとなる。

 

というか、私は海外でのライブ経験がない。

BORISCOFFINSCHURCH OF MISERYなどなど。

先輩や友達が海外進出する中、

いずれ自分にもそんな機会がくるかな、なんて甘っちょろいことを考えていたら、

50歳になってた。

そろそろやらないともう本当にそんな機会は無さそうだ。

そんなわけで本格的に考え始めた次第です。

 

 

路上演奏となると、

楽器、周辺機器(エフェクター等)の他、

電池式のアンプが必要になる。

 

以前に記事に書きましたが、

電池式アンプはJBLEONONEというものを5年ほど前に購入し、

過去の路上演奏はこれでやってきた。

また、フィールドレコーディングや野外での練習にもこれを使っており、

音量、音質、低音感ともに問題なし。



 

ただ、その分デカくて重い。

近所を手持ちで運ぶには全然問題ないレベルですが、

飛行機で運んで海外へ、というのはちょっときつい。

これが入るキャリーバッグとなると、
爆買い外国人ばりの特大バッグが必要。

たかだか数日の遠征なのに
1か月滞在サイズのバッグで、ということになってしまう。

 

なので、ここ1か月ほど、もう少し小型の電池式アンプを探しており、

いくつか試す中でようやく結論が出ました。

 

前置きが長くなりましたが、今回はそんな電池式アンプ模索記です。

当ブログで不人気ジャンルである機材記事になりますが、

どなたかの参考にでもなれば幸いです。


ーーーーーーーーーーーーーーー 

 

私の演奏はベースソロではありますが、

必ずしも低音域に偏ったものではなく、

まんべんなく音域が出るアンプが望ましい。

そんなわけで上述のJBL EON ONEのように
PAアンプを主機材としていた次第でもあります。

まんべんなく音域が出るとなると、
いわゆるオーディオ用のアンプでも問題がない。

 

昨今はBLUETOOTHスピーカーがはやりで、

調べてみると、かなり小型ながら大出力のものも多々見つかります。

しかも中国製でかなり安価。

 

そこで、まずはそういった大出力BLUETOOTHスピーカ―を
楽器用アンプとして使うべく

試してみました。

 

購入したのはこちら。

XDOBOという謎メーカーのBLUE TOOTHスピーカー



 

超小型ながら60Wという大出力。

しかもお値段6880円。

 

音量は問題なし。さすが60W

低音感は弱いですが、まぁこのサイズを思えば我慢できる。

ギグバッグに入るサイズなわけですし、

そのメリットを考えるとある程度音質は
犠牲にしてもいいかな、という気持ちになる。

 

ですが、残念ながら致命的な問題がありました。

レイテンシーがすごいのです・・・

 

入力に対し、出力がワンテンポ遅れる。

生演奏できないレベルの遅れです。

 

若いころ、完全に癖のないアンプを求めて、

オーディオ機器のAUX入力を使って練習していた時期がありましたが、

そのころと違い、最近の機器はレイテンシーが仕様なんですね。

まぁ、音楽を流すだけなら入力と出力に
時間的ズレがあっても何も気にならないですしね。

 

そんなわけで、XDOBO BLUETOOTHスピーカーは却下。

音量は十分なので、BGMに使用したり、

カラオケパフォーマンスなんかであったら問題なさそうですが、

私のソロ演奏には向かない。


ちなみにXDOBOってどう読むんだろ。

クスドボ?なんかメタルバンドっぽくてかっこいい。

VOIVODとかNIGAROBOみたいな。


最後にこのXDOBO、電源を入れると、

天部の縁が虹色に光ります。


 

 うーむ。下品。

これも却下の理由の一つだったりします・・・



さて、次に試したのがこちら。

ROLANDMOBILE CUBE AC

 


MOBILE CUBEROLANDのポータブルアンプシリーズで、
数種ラインナップがあるのですが、

比較的低音域を考慮したアコースティックギター用の
ACモデルを購入してみました。

 

ポータブルアンプというだけあってかなり小型軽量。

ストラップのせいもあって、ハンドバッグみたいです。

出力5Wとのことだったので音量面を不安視していたのですが、問題なし。

ロックドラムやツインギターとアンサンブルは無理ですが、

ソロなら学校の教室くらいだったら
十分鳴らせちゃうんじゃないかなっていう感じ。

しかも安心のROLANDであり、

慣れ親しんだ操作系で安心感があります。

 

ただし、筐体の軽さゆえに音量を上げると、

筐体が負けて音にコシがなくなってくる。

あきらかに筐体が音圧を受けきれていない。

寝かせたり、上に重りを置いたりすると、少し良くなりますが、

それでも音に迫力がない。

 

弾き語りなどであれば十分路上演奏できる音量であり、

音質も良好なのですが、

私のような音楽には向かないかな。

そんなわけで残念ながら却下。

 

 

最後に試したのは

BOSSDUAL CUBE BASS 

ここにきていよいよベースアンプです。

 


さすがBOSS

音量、音質は問題なし。

低音感、音圧はJVL EON ONEに劣る印象ですが、

筐体サイズ、重量を考えたら、すごい低音です。

 

特に音量はすごくて、マスターボリューム9時くらいで

弱くなった私の耳にはしんどいくらいの音量。

 

しかも小型軽量なので、

これなら小型のキャリーバッグや

なんならリュックサックでも運べる。

 

強いて難点を上げると、バッテリーが内蔵式ではなく乾電池なので、

取り換えがめんどくさかったり、予備が必要だったりしますが、

まぁ、小さい問題です。

 

 

ちなみに、一般にバッテリー式アンプの代表格と言えば

BOSSCUBE STREETⅡが一番に挙がるかと思いますが、
私は今回試していません。

 

というのも、DUAL BASS CUBECUBE STREETは重量が同じながら、

筐体サイズはDUAL BASS CUBEの方が小さい。

また、ここにたどり着くまでに
「低音感」を得られないことに泣かされていましたので、

”ベースアンプ”の方がいいだろうと考えた次第です。


DUAL BASS CUBEの凄さを踏まえると、

きっとCUBE STREETⅡも完成度の高いアンプなんだろうなぁ。

いつか試す日が来るかもしれません。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こうしてアンプ問題はクリアです。

 

後はベース本体問題です。

愛機リッケンバッカーを持っていきたいところなのですが、

もしもの事故(破損、紛失、盗難など)を考えると、不安です。

また、フライトケースで運ぶとなると、

異国の地での手持ち移動がしんどい。

 

そんなわけで小型軽量のベースを模索中です。

こちらも追って記事にさせていただきます。

 

 

 

2025年5月24日土曜日

マッキーさんのドラム

 

先月の「のうてんふぁいらⅣ」で

SISTER PAULTHE DEAD PANSPEAKERS
共演をしていただきました。

以降、デッドパンのドラム長谷川さんと2回お会いする機会があり、

SISTER PAULドラム、マッキーさんの演奏にうけた衝撃について
熱弁いただいています。


 

マッキーさんのドラムは確かに独特で衝撃的です。

ですが、長谷川さんが衝撃を受けたのは、

一般的に目が行く「椅子の高さ」「ファッション」などの外観でも、

「音の大きさ」「スタミナ」とかでもなく

「ビート感」だそうだ。

 

あんなビート感を持ったドラマーはそうそういないとして、

憧れ、羨望にちかい感情を熱弁なさる。

曰く「あんなドラムをたたきたい」。

 

長谷川さんはスーパードラマーです。

私としてはいつか一緒に音を出してみたいドラマーの筆頭格だったりする。

また、あんまりこういうことを声高に言う人じゃない。

そんな人からここまでの言葉が出るなんてすごいことだ。

 

私もマッキーさんのドラムは大好きです。

でも、たぶん長谷川さんは私とは違う次元の何かを見ている。

それを表現できるベストな言葉が「ビート感」ということなのだと思いますが、

正直なところ、何をさしているのかいまいちわからない・・・

そして、改めて考えてみると
私がマッキーさんのドラムが好きな理由もいまいち言語化できない。

 

 

一昨昨日、早稲田でSISTER PAULのライブを見てきた。

妻がライブペイント+展示でSISTER PAUL企画イベントに参加するということで、

平日ながら、最初から最後までイベントを拝見、拝聴してきました。

 

上述の長谷川さんの言葉があり、

いつもよりマッキーさんのプレイが気になる。

長谷川さんが感銘を受けているのは何なのか。

私が惹かれているのは何なのか。

 

 

閑話休題

 

私は大学時代にドラムを叩いていたことがある。

と言っても大それたものではなく、学生のコピーバンドレベル。

それでも一時は結構熱心に練習していた。

 

ドラムを叩いていて自分なりに実感していったのは「リズムの構成」。

例えば4ビート。

ハット、ライドを4回刻み、

1,3回めにバスドラムを踏み、

2,4回でスネアを打つ。

ドラム演奏はこのように分解され、
どんなに複雑なリズムやオカズフレーズも同様に分解可能であると理解した。


座標のように時間軸の適所に音を置いていく。

その「置く」場所が正確であること、ペースが一定であることが

「いいリズム」である。そんな風に考えていた。

 

その後、卓録をやり始め、

ドラムトラックの打ち込み方法を覚える中で、

その意識はさらに強まっていきました。

ドラムトラックは完璧な座標配置が望ましい。

そうしないと、その後のウワモノの録音がやりにくくなってくる。

 

また、ベースをレコーディングするにあたっても、

同様に確実に座標上に音を置いていくことが望ましい。

 

結局、どの楽器でも「座標通り」がベストであり、

そして、それをできるのが
「うまい」プレイヤーであることだと思い込んでいった。

 

 

 

マッキーさんのドラムは必ずしも座標通りではない。

かと言って座標が無視されているわけではない。

マッキーさんの「タイム感」「リズム感」の中で確実に演奏されている。

微妙にスネアが溜まったり、バスドラがわずかに喰ったり・・

その独特な塩梅によってマッキーさんならでは、
SISTER PAULならではのビートが生まれていく。


いや、たぶんそんな解析は無用で、

ただただ「マッキーさんが叩く」 

それによってマッキーさんのリズムが作られているのだ。


 

私は即興音楽が好きです。

その面白さは「人を見ている」ことにあるかも、
過去記事に書かせていただきました。


この「人」は即興などのフリーフォーム演奏には比較的顕れやすいが、

アンサンブルが(ある程度)固定するロックのような
音楽性になるにつれて顕現しにくくなる。

 

ロックドラムではいたずらに「人」を押し出してしまうと、
ウワモノが付いていけなくなってしまう。

だからこそ座標通りにたたくことが理想だと思っていたのですが、

マッキーさんのドラムは「人」がダダ洩れしつつ、
リズムとして成立している稀有な例なのだと思う。

こんなことできる人はそうそういない。

 

デッドパン長谷川さんが「ビート感」と表現したものが、

ひょっとしたら私のいうところの「人が出ている」なのかもしれない。

 

 

現在、私がやっているソロ演奏は

ルーパーによってのライブ多重録音ですが、

その際、座標通りが必須となる。

 

最初に録音するフレーズが座標を外してしまうと、

次に弾き重ねるフレーズも同様の座標外れをしていかなくてはいけなくなり、

その後にも何層も音を重ねることはすごく難しくなってくる。

 

実はそこにこの演奏方法の不自由を感じていたりもする。

もっと、自由に演奏できないものか・・・



必ずしも座標通りじゃなくても、 

「人」がダダ洩れていても、リズムが成立できる。

いや、それどころか普通以上の固有のリズムを作り上げることができる。

そんなマッキーさんのドラムを見ていると、
自分ももっと自由にやれる気がしてきます。

 


 動画で見てもすごいけど、

実際のライブほどは「人」が伝わらないな。

気になる方はぜひぜひSISTER PAULのライブに足を運んでみてくださいませ。